公共の秘密基地

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ネコとネズミの話

あの黄色いネズミは『ピカチュー』と鳴くけど、名前は『ピカチュウ』が正しい。


鳴き声と本名の表記が違うのはややこしいかもしれないが、やはり間違って覚えている人はいる。


以前、商店街にある瀬戸物屋さんにお店の人(たぶん年配)の制作であろう手書きのポスターが貼ってあり、
『100円コーナーだよピカチュー』
というセリフと共に、ピカチュウらしきものの絵が描かれていた。


ポケモンが人語を喋っている違和感よりも、このポスターを描いた人は名前の表記を間違って覚えているだろうなという印象が先にきた。


しかしながらピカチュウは日本のキャラクター史においてはまだまだ新人で、認知度が低いのは仕方のないところもある。


諸先輩がたの中には、とっくに引退して実家の家業を継いでいる人や、次々に出てくる新人をちぎっては投げていき、まだまだ第一線で活躍している人もいる。


何十年も現役生活を続けていても、アニメのキャラクターということもあって、特定の層にはいまいち響かないのは宿命というやつだ。


ドラえもん先輩もその中のひとりだ。


これだけ有名で知らない人はいないだろうと思われている彼も、いまだに『ドラエモン』と間違って表記されることがある。


名前が全部カタカナだったら外国の都市みたいだが、特にお年寄りは違和感を認識する脳みその余剰がないので、勘違いが是正されることはないだろう。


ドラえもんですら自分の力不足に悩むこともあるのに、まだまだぽっと出のピカチュウが落ち込むのは早すぎる。


それでも、彼らはファミリー層の取り込みには成功しているため、認知度はかなり高いと言える。


未だに『エバンゲリオン』と覚えられている方からすれば、まだまだ恵まれているのだ。