公共の秘密基地

好きなものも嫌いなものもたくさんある

人間関係研修中

5月くらいから、近所のスーパーの店員さんに「研修中」の札を付けた人が目立つようになった。
バイトなのか新入社員なのかは分からないが、皆さんとてもフレッシュである。
「お米の袋にテープを貼ってもよろしいですか?」と今までベテラン店員には聞かれたことのない質問もされる。
研修で聞くように言われているのだろうが、ある程度慣れてくるとその手順も省略して自分なりの働き方をするのだ。
中には、信じられないくらい眩しい笑顔の女性店員さんもいた。
キャバクラ気分で喋りたいだけのジジイ客や、若い子にいちゃもんをつけたいババア客に負けずに、どうぞ目を濁らすことなくそのままの君でいてほしい。


「良いサービスを受けたければ良い客であれ」という信条で生きている。
店員さんも人間なのだから、良い客には可能な限り親切にしようと思うだろう。
また、自分を客観視したときに横暴な客よりも良い客であったほうが理想の自分に近く、気持ちいいのは間違いない。
最近、「良い客」というのは決して愛想が良く、ウィットに富んだ会話をし、ニコニコしていることのみを指すのではないなと分かってきた。
余計なことを喋らず、他の客に迷惑をかけず、店員さんの手を煩わせず、必要なサービスを受けたらお金を払ってスッと帰るサッパリさも良い客の条件なのだと思う。


少し前にこんなツイートを見て、

togetter.com


最近はこんなのを見た。

togetter.com


男性のひとり客についての話題なのだが、これは本当に自分自身も戒めないかんなと顧みてしまう。
最近よく行くコーヒー屋さんがあり、カウンター4席のみのコンパクトなお店で店員さんがひとりで回している。
何度か通っていて分かったのだが店員さんは男性1人女性2人の計3人おり、時間帯によって男性だったり女性だったりする。
午前中から昼までは20代くらいの女性、昼から夕方までは店長の女性、夕方の数時間は男性で、そこからまた店長の女性に交代して閉店までという流れのようだ。
(ちなみに午前中担当の女性がいちばん若い)
席数が少ないだけにお客さんはソロ来店がほとんどである。
どの時間帯にも訪問したのだが、午前中の時間帯(若い女性のとき)が特に男性の単独客が多い気がするのだ。


他にも、近所にお気に入りのケーキ屋さんがある。
一か月か二か月に一度行くのだが、女性のオーナーさんが一人で切り盛りされている。
あちらもぼくのことを認識してくれているので挨拶や軽い世間話くらいはするが、基本的に聞かれたことにしか答えないようにしている。
余計なことを聞かないよう、ウザい絡み方にならないように心掛け、ほんの少しの油断でお気に入りの店に行けなくなる可能性を考えつつ会話をしているのだ。
上記したコーヒー屋さんでも同様だ。
ケーキ屋さんと違って滞在時間が長いため、必然的に店員さんとの会話の機会も多くなる。
基本的には読書をしているのでそこまで会話をすることはないが、あちらも気を遣って話題を振ってくれることがある。
ここでもパスされた話題にはきっちり答えるし、不愛想にならないように受け答えをしているがあくまでもそこまでに留めている。
前述したように、店員さんと仲良く話すことが良い客とも限らないのだ。
間違っても髪型が変わったことや今日の服装について触れてはいけない。
あちらも商売でやってるわけだし、”仲良く"話していると思っているのは自分だけかもしれない。
そんなに意識せんでもと思われるかもしれないが、無頓着になってデリカシーのなさを振りまくよりはよっぽどマシだと考えている。
自分にとってもこれが普通なので特にしんどいということもない。


前も別のコーヒー屋さんで出会ったチンポ騎士団のおっさん客について書いたことがある。

mezashiquick.hatenablog.jp

なんとなく、こちらのお店の人は客あしらいがうまいように見えた。
前述したコーヒー屋さんについても、午前中の女性店員さん目当てのおっさん客というのはぼくの深読みすぎなのかもしれない。
ただまあ、おっさんからすれば女性が愛想良く対応してくれるのは気持ちいいかもしれんが、防衛のためにそうしてるだけなのだ。
ひとりしかいない店内で男性を逆上させてしまえば危害を加えられるかもしれんし、商売に関してよくない噂をでっち上げられて広められるかもしれない。
女性ひとりで店を切り盛りしている店主さんは、もし可能なら「彼ピができました♪」みたいなことを店のSNSにでも載せて、その後の客入りがどうなるか実験してみてほしい。
というか同性同士でも、ダルい絡み方をされるとしんどい。
特に酔っ払いなんか最悪なので、これらの問題は性別で区切るべきではないと思う。
学生時代、友人もバイト先の居酒屋でおばさんに絡まれることが多いと言っていたし。


高田純次さんが言っていたのだが、おっさんがしてはいけない三大話は「説教・自慢話・昔話」なんだそうだ。
昔の話であれば年齢の分アドバンテージが取れると思っているのかもしれないが、聞かれたことに答えるくらいにしておいたほうがちょうどいい。
最近、職場以外に人付き合いのない、友達のいない中高年が話題になっていたことがある。
おっさんの抱える問題は女性に比べて自己責任とされることが多く矮小化されがちだ。
まあ正直、孤独の何がそんなに問題なのだろうとも思うし、おっさんであることを過剰に卑下する必要もないと思う。