公共の秘密基地

好きなものも嫌いなものもたくさんある

びっしゃびしゃのお花

今日言いたいことはただひとつ。
女のカバンを持つ男はアホ。
これのみである。
定期的に言っているのだが、先日とある出来事があったので書いておきたくなった。


ここで言う「カバン」とは文字通り己の荷物が入っている袋のことである。
己の意思で自宅から自分に必要なものを入れて持ってきた荷物のことを指す。
そのため、買い物したものが入ったエコバッグや紙袋、または家族で外出した際の子供の持ち物なんかは含まない。
「必要だから自分で持ってきたもの」というのが重要であって、出先で増えたものは除外するわけだ。


先日、街を歩いていると和服を着て歩いている男女ペアを見た。
まあおそらく友人同士でも夫婦でもないのでカップルとする。
着物のレンタルをして街歩きをしている人らはよく見るので、このふたりもその界隈の観光客だと思われる。
着物だけではなく履物や巾着袋も貸してくれるところも多いようだ。
驚いたのは、彼女のものと思われる巾着を彼氏が持っていたことである。
最初は彼氏の持ち物かとも思ったのだが、デザインといい色合いといい明らかに女性ものだ。
何より、彼氏は自分のものと思われる巾着を既に持っていた。


男性が女性のカバンを持っているシーンは何度も遭遇したことがあるが、こういうシチュエーションでは初めてだった
ちょっと待てと、小物も含めての着物コーディネートだろうが。
普段は身に着けないものを着用して、ふたりで街を歩くから特別感があるんじゃん。
ちょっと横の彼氏見てみろって、巾着ふたつ持ってんだけど、変だと思わん?
お前例えばトイレとか行くとき、彼氏にカバン渡してもらって、それ持ってトイレ行くでしょ?
ほんで戻ってきたら彼氏にまたカバン預けんの?召使いかって。みっともない。


カバンとはファッションの一部である。
女性はカバンを複数持っている人も多く、気分やコーディネートによってカバンを選ぶ。
今日のカバンは彼女の今日の着こなしに合わせて選択したものなわけだ。
決して彼氏の服装に合うようにセレクトしたものではない。
女性用のカバンを男性が持ってるだけでちぐはぐな印象になるし、上記したように召使いか忘れ物を届けに来た人にしか見えない。
また、彼女のほうもバックありきのコーディネートなので、手ぶらで歩いてると何とも言えない違和感がある。
そのため、ファッションのテイストが同じカップルだったら彼氏にカバン持たせてもいいかとは当然ながらならない。
以前は、リクルートスーツ姿の彼女の就活用カバンを持って一緒に歩いている普段着の彼氏を見かけたことがある。
お前は自分の荷物も自分で持てなくて、しんどい就職活動とその先に待ち受けるお仕事をどう乗り越えるつもりなのか。
同僚も上司もカバンなんて持ってくれんぞ。


彼女が持ってほしいと要求しているのか、彼氏が自発的に持っているのかは定かではない。
彼女がカバンを持つことをお願いしてきたとして、何の疑問もなく持っている彼氏もどうかと思う。
チンコの先っぽみたいな髪型をした人畜無害そうな男性も、自己表現は暴力のみのような粗暴な男性も、属性に限らず彼女のカバンを持つ男性は存在する。
そもそも、基本的に自分の荷物は自分で持つべきである。
彼女だって、彼氏にバシっとキメたカワイイ自分を見てほしいから服装を考えたわけだ。
「今日はこのカバンにしよ」と思って出かけても結局は彼氏に持たすわけで、なんか空しくないだろうか。
何で持つんだろうか?優しさ?彼女を疲れさせたくないとか、苦労させたくないとか?
ほんならもう歩くこともやめさせて、彼氏が抱きかかえてデートすればいいのに。
疲れる仕事も辞めてもらって、危ないから外にも出ないでもらって、身の回りの面倒を全部見てあげてお金も稼いでくればいいのに。
パートナーを一人前の人間扱いしてない印象を男性には受けるし、自分の荷物すら自分で持てない自立できてない人という目で女性を見てしまう。
女性に優しいのは結構なことだが、お花に水をやりすぎれば腐ってしまうので優しさと甘やかしは決定的に違う。


彼女のカバンを持つ彼氏は、どうか責任をもってその彼女をそのまま引き取ってほしい。
お前らの中だけで完結するのならまだしも、男性は女性のカバンを持つべきというワガママな考えを持った女性を量産しないでほしいのだ。
もしもお別れするときはそのまま野に放たずに、きちんと伝えておくべきだ。
「自分は今まで君のカバンを持ってきたけれど、全ての男性が女性のカバンを持つとは限らない。だから、カバンを持つことを強制してはいけないよ」と、当たり前ではないことを懇々と言っておいてほしい。
もちろん、大体の女性は「よそはよそ、うちはうち」を理解しているだろうから、どの男性に対してもカバン持ちを強要しないだろう。
ところが誰にでも同じ扱いを要求し、甘やかしを当たり前と考え、叶わないと機嫌の悪くなるアホ女も少なからず存在するので、早いうちに手を打っておかないと後々面倒になる。


昔見た映画に、所有者以外が持つと柄の部分からトゲが飛び出す剣が登場していた。
盗難対策と甘やかし防止のためにぜひとも導入してほしい。
しかし巾着ふたつ持ちはなかなかの衝撃だった。
これを超えるインパクトは「リュック代理背負い」くらいだろうがさすがに見たことはない。