公共の秘密基地

好きなものも嫌いなものもたくさんある

そうは言っても結果が出ている

未だに「女性の方が身だしなみにお金がかかるから男性がデート費用を負担しろ」という主張があることに驚く。
婚活ブログでそんな主張をする女性を見ると、「なるほど、だから独身なのか」と得心がいく。
お金を出すか出さないかは男性側の厚意であって、親切心を強要するのは間違っている。
オシャレも身だしなみも究極は自分自身のためにやっていることだ。
女性は同性同士の監視網が厳しいと聞くので、メイクやファッションで隙を見せれば重箱の隅をつつくかの如くマウントを取られるだろう。
全世界の女性が「せーので明日からみんなノーメイクね!」と言ったところで、確実に抜け駆けするやつは出てくる。
「マラソン大会一緒に走ろうね」という口約束くらい、「うちら一生独身だよね」という同調圧力くらい、あやふやなものだ。
しかし最近、街ゆく大衆をボーっと眺めていて気が付いたことがある。
「男性陣、靴汚すぎ」


靴用品のメーカーさんに聞いたことがあるが、靴の手入れを定期的に自分自身で行っている人は3割ほどなのだそうだ。
ぼくは日ごろから靴の手入れはバッチリしているので、3割に含まれると思う。
ここで言う「手入れ」の定義が曖昧なので、ちょっと掘り下げていく。
個人的に、量販店で売ってるような液体の靴墨を塗りたくっているのはお手入れには含めたくない。
靴に付着した汚れや古いクリームを落とさずに上から更にクリームを塗るのは、クレンジングや洗顔をせずに化粧をするのと同じことらしい。

www.shoefootcare.net

「帰宅したら靴にブラシをかけ、定期的に汚れ落としと乳化性クリームを塗る」というのをお手入れの目安にしたいと勝手に定義する。
革の種類や色に合わせてクリームを使い分けるとなおいいのだが、とりあえずぼくは大体なんにでも使えるクリームを何個か使い分けている。
それを踏まえてもう一度言うが、街ゆく人、特に男性は靴が汚い人が多い。


ビジネスの革靴をシミやシワを放置してそのまま履き続けている人、プライベートのスニーカーが汚れに汚れている人、割とよく見る。
おそらく靴のバリエーションが少なく、ビジネスでもプライベートでもローテーションが十分に組めないのだと思う。
それに加えて手入れをする習慣がないため、とにかくみすぼらしい靴を履いている人が目立つ。
更には靴べらを使わない人の多いこと。
手入れの道具を揃えるのは面倒だろうし、どんな道具を選べばいいのか分からないだろうから、捕まえて説教をするようなことはない。
でも、安い靴を履き潰して定期的に買い替えるより、お手入れをして長く大切に履いた方が満足度が高まるとぼくは思っている。


女性は比較的綺麗な靴の人が多いが、ムートンブーツだけはどうも不潔な人が多い。
よく見かけるのは、変にひしゃげてソールもすり減った汚いムートンブーツを履いている女性だ。
おそらく内股で歩いているから、シャフト(足首を包む部分)が曲がってブーツの形自体が歪んでしまっている。
履いたことがないので分からないが、安かろう悪かろうのムートンブーツは他の靴と同様に軽く作られていると思う。
軽くて粗悪なソールはすぐにすり減るため、ソールの内側の部分だけ摩耗しており、歩き方が変なのがバレバレだ。
メイクやその他の服装をバッチリ決めていても、ブーツが汚いと悪目立ちするのでもったいないなあと思っている。


ムートンブーツの件は例外にしても、男女比で言えば女性のほうが身だしなみはきちんとしている。
きちんとめかし込んだ女性の隣に、カットソーにダウンジャケットを羽織って汚い靴を履いた男性がいると、「もうちょいちゃんとしようぜ」とがっかりしてしまう。
彼のために時間をかけてメイクをして洋服を選んでいるだろうから、男性も応えるのが心意気だろう。ファッションじゃなくても他のところでいいから。
女性がどう思っているのかは知らないが、「せめて金くらい出してくれ」と言いたくなる気持ちは分からんでもない。
しかしまあ結果として靴を日々磨いているぼくに彼女がおらず、年が明けてひと月経つのに姫始めの予定もなく、というかもう何年も始まってすらいない現状がある。
一方でビーフジャーキーみたいな靴の男性に彼女がいるわけだから、靴を手入れしたところでモテるやつはモテるしモテないやつはモテない。
靴を綺麗にしているかどうかはあくまでも微調整程度の加点要素であって、基本的な問題で得点を積み上げられていない以上はどうしようもない。


ぼくはオシャレの有無関係なく女性にはおごる派なので、身だしなみを人質として金を要求してくるやつが嫌いなだけだ。
ファッションが好きなので見てくれには気を配っているが、それを理由に女性に金銭をせびったり棒と穴の付き合いを要求したことはない。
好きでやってることだし、手を抜くことはお相手にも失礼だ。
谷間やパンツが見えたら倍付にするし、好みのファッションならAmazonギフト券もつけちゃう。