公共の秘密基地

好きなものも嫌いなものもたくさんある

何でも性的に見える

中学生の頃、「important」という英単語を「勃たない」という意味だと言っていた同級生がいた。
うまいこと言うものだなあと今でも関心している。
確かに勃たないことは男性のみならずパートナーにとっても「重要な」ことだ。
十分な収入があるか、好みのルックスか、自分のことは自分でできるか、などなど女性が男性に求める点は挙げればきりがないだろう。
まあ選べるうちは選んでおいたほうがいいだろうが、選んでる場合ではない人がいるのも確かだ。


去年も話題になっていた、【4℃のアクセサリーはクリスマスプレゼントとしてどうなのか】というトピックがある。
今年も似たような話題があった気がするけど覚えていない。

togetter.com

今回の論争の端緒は、あるアラサー女性が男性からもらった4℃のアクセサリーをTwitterに画像付きでアップしたことによるものだ。
女性としては、自分の年齢にふさわしくないプレゼントをもらったことに対する同情の意図、そして4℃のアクセサリーが最適解であると思い込んでいる男性を晒し首にしたい意図があるのだと思う。
正直、嫌悪感しか湧かない。


貼ったリンクにもあるように、相手の得意分野でプレゼントを選ぶのは悪手であるとは思う。
車好きな人に車関係のパーツを下手にプレゼントできないように、コーヒーが好きな人にコーヒーアイテムを渡せないように、相手の方が詳しいし良いものを知っている分、安易に手を出すのは危険なのだ。
好きなものには明確な好みがあるので、自分に合わないものをプレゼントされても気を遣って使うわけにもいかず、捨てるわけにもいかず、しんどい。
ぼくも付き合っていた子から洋服をプレゼントされたことがあるが、相手の趣味が反映されたアイテムだったので全くそそられなかった。
会うときに身に着けることはしたが、好きでもないアイテムを着ることほどテンションの上がらないことはない。
だから、男性よりファッションに詳しいであろう女性が4℃のアクセサリーをプレゼントされて、何とも言えない気持ちになることは分からないでもない。
それを踏まえても、女性の行為は擁護できるものではない。


ツイートが話題になって焦った彼女は、後出しであれこれと補足を述べている。
それによると、彼女にアクセサリーをプレゼントした男性は恋人ではないらしい。
付き合ってもいない相手に装飾品をあげる男性もパンチが効いているなと思うが、SNSで晒す行為に及んだ女性はとことん品がない。
最初から男性が友達だと明記しておくと伸びないと思い、あえてその事実は隠したのだろう。
人からもらったものをネットに上げて批判し、更に信者に一緒になって叩いてもらう下品さ。
「報告」ではなく「罵倒」「嘲笑」を目的とした下衆さ。
それに加え、彼女に賛同し擁護する同性の意見が多いのにも驚いた。(匿名のSNSなので性別は現実と異なるかもしれないが)
別に女性に対して幻想を抱いているわけではないが、心の汚い人がこんなに多いことに嫌気が差した。
SNSって同じ趣味嗜好の人を見つけやすいのはいいけれど、似たような人で固まって褒め合って異なる価値観を排除していったら、自分の考えが絶対正しいとなるのが怖いところだ。
他人のずれた行為を晒す人が擁護されて、勘違いしたプレゼントを贈る方が悪いとされるって冷静に考えておかしいと思わないのが不思議である。
婚活のあるあるネタのつもりだったみたいなことを言って自己弁護をしているが、他人を攻撃するのはOKだが自分は攻撃されたくないらしい。
お前が他人を攻撃した結果が、お前に帰ってきているだけのことだ。


その上、彼女はプレゼントをもらう前にコーヒー豆を件の男性にあげているそうだ。
クリスマス前にプレゼントをする時点で、お返しを寄越せと脅迫しているようなものである。
好意のない男性からのプレゼントは「加害行為」とする風潮を聞いたことがあるが、女性のやっていることはどうだろう。
何もリターンがなければそれはそれでSNSに晒して叩くのだろうから、男性としてはこんな承認欲求モンスターに関わったのが運の尽きとしか言い様がない。
注目されたい欲望を満たすために裏でこんな陰湿なことをしているのに、よくもまあ自分をここまで正当化できるものだ。
女性は男性を無条件にジャッジする権利があるとさえ思っている傲慢さを感じる。


そもそも、この人はモノの良し悪しが判断できる人なのだろうか。
ブランドのロゴを隠して、4℃とmiumiuの区別がつくのだろうか。
アラサーとのことだが、いい年をしてブランドネームで自分を大きく見せようとし、ブランドネームでしか価値が分からないなんて情けない。
ぼくもめんどくさい好みをしているので提言させてもらうと、自分が面倒な趣味嗜好だと承知しているのなら、人に期待するのは間違いだ。
サプライズに期待するなどもってのほかだし、恋人であっても好きなものを完全に理解してくれていると思わないことだ。
欲しいものがあるのなら一緒に買いに行く、そうでなければ望みのものがいただけてラッキーくらいに考えないといけない。


というか今日はそんなことが言いたかったわけではない。
ここのところ耳にするようになった「クリぼっち」という言葉がある。
クリスマスに一緒に過ごす異性がおらず、独りぼっちであることを表しているものだ。
元々ネットスラングであった「ぼっち」が浸透したことで、広く使われるようになった。
以前からこの「クリぼっち」っていやらしい響きだなと思っている。
最近はすっかり廃れたが「おフェロ」もそうだ。
「おしゃれ」と「フェロモン」をくっつけた造語で、「おフェロメイク」みたいな感じで使われていたのを覚えている。
当時の女性誌なんかは平然とこの用語を使っていたが、よくよく見れば卑猥な面構えをしている。
何度も「ロ」を「ラ」と誤認して戸惑ったものだ。


本当はエロくないのにエロく聞こえる言葉をメインにして締めたかったのだが、無神経で下品な女性に対する怒りが上回ってしまった。
大多数のカップルや夫婦は粛々と愛を育んだり幸せを謳歌したりしている。
しかし、そんな「当たり前の」「普通の」幸せはセンセーショナルではないので、悪い方や声のデカい方が目立ってしまうのも仕方がない。
これはもう異性に不満を抱えた男女に分かれて戦争するしかないのでは、マクロスみたいに。