公共の秘密基地

好きなものも嫌いなものもたくさんある

やられるまえにやるしかねえ

今日は怒っているので前振りなしでいく。
こないだ見かけたこの記事にイラっとした。

this.kiji.is

収入低いと「草食化」?
交際や結婚、1万人超分析

何を当たり前のことを世紀の大発見のように言っているのだろう。
お金があれば自信を持って振る舞えるし、お金がなければ消極的になる、当然のことだ。
無職でもフリーターでも、物怖じすることなく異性に声を掛けられる人間がいるが、そんなのは一握りである。
大概は、このアンケートのように収入と交際率・既婚率には相関関係がある。
異性との交際は酸っぱい葡萄だと思って「交際に関心がない」って答えるしかないのよ。
前に収入のことで貶されたトラウマがあるのかもしれないし、生きるのに精一杯で男女交際のことなんて考えられないのかもしれない。
自分みたいなのが女性に声をかけるのはおこがましいんじゃって思ってしまうのだ。


老後に一人当たり数千万ないと下流老人まっしぐらだの、「三高」なんて今は古くて女性は"普通"の男性を求めてるだの低所得者層が意気消沈するようなことを喧伝しておいて、いざ消費が落ち込んだり未婚率が上昇したりすれば「若者の○○離れ」だの「草食化」だの、もううんざりしている。
年寄りが何も考えずに群がってたものを若者が好まないからと言って、お前ら基準で離れてるだの近づいているだの言われるのは不愉快だ。
女性に魅力がなくて相手にされないだけなのに責任転嫁して、男性は草ばかり食ってると言われるのは不本意だ。
ダイバーシティや価値観のアップデートや言われているが、「男性が一家の大黒柱」「働いて家族を養うのは男性」みたいな考えも根強い。
勘違いババアの婚活ブログには割り勘に苦言を呈するような内容も未だにあるし。
仕事や家庭における女性の生きづらさが取り上げられるけど、男だってつらいのよ。


お金とか気にせずに女の子に声かけてみろとか、やりもせずに諦めるなとか。
ぼくも言われましたわ、こんなこと散々。
いいよね、努力したら報われると思える人生を歩んでて、実際に努力が報われた生き方をしてきたんでしょう。
世の中にはがんばっても報われない人や、がんばろうにもがんばれない人、がんばる前から出鼻をくじかれる人、がんばりすぎて病んでしまった人がいるのを知らんのでしょうね。
お前が努力できたのは自分の環境が恵まれていたからだ、土台がしっかりしていたからだ。
周りの人間がお前の努力を認め、適切に評価してくれたからだ。
「あとは努力するだけ」って環境がどれだけ素晴らしいか理解してから喋ってほしい。
人に優しくされたことのない人間に「他人に優しくしましょう」と説くのは無理があるように、努力が報われない人間に努力の大切さを、そして自分がいかに努力してきたかを語って何になるのか。
生活に不自由しないお金を持っているやつ、立っているだけで異性から声をかけられるような容姿を持っているやつに、「努力不足」だの「自己責任」だの言われたくない。


news.careerconnection.jp

そのすぐあとにこの記事を見つけてさらに怒りが増した。
下記に記事から抜粋した内容を貼る。

彼女たちが言う”普通の人”は年収500万円以上。学歴は日東駒専以上の大卒か高専卒、理系なら工学院、芝浦工業大学、日大以上といったところでしょうか。容姿は”星野源”みたいなイメージ。身長165センチ以上、体重は60~80キロ、BMI18~27の痩せ型からややぽちゃです。

婚活女性がよく条件に挙げる「清潔感のある人」だが、口臭がなく、鼻毛が出ておらず、ヒゲ、爪などが整っていることはもちろん、「美容院に月1~2回通っていて、ジムで汗を流し、夜寝る前に化粧水をつけて寝ているような人」が該当する。

理想を言うだけなら自由だが、ひとつ言えるのはこんな男性は婚活市場に出てこないし、出てきたとしてもお前らみたいな身の程知らずな女には縁がない。
お前はその「普通の男性」に選ばれるだけの人間なの?
自分が「普通」でないのに何が「普通の男性がいい」だ。
日本人女性の平均初婚年齢は29歳なのだそうだ。
で、婚活してる君はいくつなわけ。
まさか30歳超えたりしてないですよね、それだと平均初婚年齢を過ぎてるから「普通」じゃないんで。くたばれ。
まあこの記事も後半では割とまともなことを言っているんで、時間があったら読んでみてほしい。


「お金がないと交際も結婚もできないんですよ!どうです!?」って言う人がいて、「男前で高収入じゃなくてもいいんです!星野源くらいの容姿で年収500万円あれば!!」って言う人もいる。
で、こっちはそれを言われてどうすればいいの?お前らを片っ端から蹴っていけばいいの?
もういい、知らん。


売店でお店の人に当たり散らしている年寄りを見て、ああはなりたくないものだなと思っていたけど、今ならあの老人たちがキレる気持ちも少しは分かる。
世の中は理不尽なことだらけで、自分の思うままにならないことがたくさんある。
挫折したり、傷ついたり、周囲から認められなかったり。
今のぼくのように、妙な他人の考えに憤ったり。
それらから自分を守るには、「自分以外の人間は全員アホ」と見下し、自分の考えが絶対だと信じて生きていくしかない。
店員さんや駅員さんに怒鳴るのは教育のためで、自分が受け入れられないことは全て頭のおかしな主義主張なのだ。
変に寛容になって他人を受け入れると、手痛いしっぺ返しがあるのを彼ら彼女らは知っているのだろう。
自分が一番偉いと思い、己が傷つかないように新しい価値観を受け入れないバリアを貼っていくのだ。
これもああいう人らなりに編み出した「普通」の生き方なのだと思う。