公共の秘密基地

好きなものも嫌いなものもたくさんある

理屈っぽ男子の解説☆

月に一回くらいは言ってるけど、いい年して男子とか女子とか言うな。
「アラフォー男子」とか「大人女子」とか字面からして気色悪くて仕方がない。
女子会ってお前、婦人会だろと言いたくなる。
「女子テニス」「男子トイレ」のように、本来は年齢関係なく性別一般を表す言葉なのだと思う。
しかし、今の男子女子的ムーブメントはやけに若さを強調し、更にほんのり相手を小馬鹿にしている感もある。


今回はそんなアホ化していく世間に警鐘を鳴らすべく、ぼくが集めた「○○女子」を紹介する。
ちなみに「○○男子」がないのは意図があるわけではなく、単純に面白いものがなかったのがまずひとつ。
そして、どうも男性向けのメディアには男性をカテゴライズする名詞がいまいち見当たらなかったのがもうひとつだ。
もし意味の分からない「○○男子」を見つけたらご一報いただきたい。

町中華系女子

ure.pia.co.jp

オシャレなお店や高級店でなく、昔から地元民に愛されている街の中華料理屋が最近注目されている。
町中華をつまみに酒を飲むことも流行っているらしく、そのムーブメントにいっちょかみした一派の仕業だろう。
男性が結婚相手の女性に求める点と町中華の特徴は一致しているのだそうだ。
記事内では町中華系女子の特徴を五点ほど挙げているが、案の定ブームである町中華にこじつけただけの内容だった。
町中華のように明るさと親しみやすさが大切」と言いたいのだろうが、別に町中華である必要性はなく、鉄板焼き系女子でも勝俣州和系女子でもいいと思う。

いつ訪れても安心感があって、飽きない美味しさや気取らずに楽しめるのが魅力ですよね。そんな町中華のお店の看板娘的な「町中華系女子」が、実は男性に結婚相手として選ばれやすいことを知っていますか?

このように言っているあたり、「町中華のように親しみやすい」わけではなく「町中華で働いている看板娘のように親しみやすい」ということのようだ。
だったらなおさら町中華である必要はないし、別に町中華で働いているからと言ってとっつきやすいとは限らない。
渡る世間は鬼ばかりを思い出してほしい。
幸楽にだって五月もいれば愛や聖子みたいなのもいるのだ。

ラジオリスナー女子

howcollect.jp

よくある、【趣味+女子】のパターン。
同種に「登山女子」「カメラ女子」など無数の存在がいることはご承知の通りだ。
ミーハーな趣味系女子は活きのいいチンコを確保するための手段としてその趣味を選んでいるので、ヘビーユーザーや女子に相手にされない男性からすればイラっとする存在だ。
その趣味をディープに楽しんでいる女性も、チンコ目当てではないかと色眼鏡で見られる可能性もある。
また、こうした趣味は趣味自体のイメージも大切だが、それを嗜むことで出会える男性のレベルも重要になる。
できることなら社会性と常識があって前科や借金がなく、定職に就いていて親族友人に紹介しても恥ずかしくない男性がいいだろう。
タトゥー系女子や合成麻薬系女子などのアングラな趣味系女子が出てこないのはそのためだ。

素直女子

howcollect.jp

「ごめんね素直じゃなくて 夢の中なら言える」
ムーンライト伝説でもあるように、女子とは素直ではないものだ。
相手の気を惹こうと本心とは違うことを言ってしまったり、相手の気持ちを試すような行動を取ったり。
思い通りにはならないと分かっていても、好きな人の全てを知りたいし自分のものにしたいと悶え苦しむのが恋愛なのだ。
素直であるのが人として正しいように言われるものの、その反面、素直でいることは誰にでもできないからこそ価値がある。
評価項目としては素直さは加点要素になるが、かと言っていちいちカテゴライズすることでもない。
○○女子業界には、このように人として備えておくべき当たり前の素養に「女子」をつけて流行らせようとする一派が存在する。
そのうち「挨拶女子」とか「呼吸女子」も登場しそうだ。

ネコっぽ女子

howcollect.jp

これは内容云々より、命名が気に食わないので挙げた。
少し前から女性誌で見るようになった、「っぽ」という接尾語がとにかく気持ち悪い。
出現当時は色っぽいという意味の「色っぽ」や、今っぽい「今っぽ」くらいでしか使われていなかったが、近年はこの記事のように「っぽ」が氾濫しているのでいちいちイライラしている。
勝手に削られた「い」の気持ちを考えるべきだ。
こういうちょっとした差異を作ってほどほどに目立とうする気持ちがしょうもない。
昔、女性版LEONとして創刊された【NIKITA】というファッション雑誌がある。
そのNIKITAで使われていた用語、艶女アデージョ)」「艶男アデオス)」くらい振り切ってほしい。

全然振り向いてくれない彼はネコっぽ女子が好きかもしれません。

違う、振り向いてもらえないのは興味がないだけ。

無敵女子

senkentrend.news

今までの「○○女子」は記事内で言葉の意味を説明し、あてはまる特徴を列挙してくれていた。
ツッコミどころは大いにあるものの、理屈としてはそれなりに成立していたように思う。
しかしこの「無敵女子」に関しては何の情報も前振りもなく突然出現し、定義や人となりについての詳細な説明もない。
そのため、彼女たちがどんな女子なのかはこちらで想像するしかない。
紹介した記事がファッション系のwebメディアなので、星を取ったら威勢のいいBGMと共に敵キャラを蹴散らせるとか、一撃必殺の破壊の奥義を会得しているとかの「無敵」ではなさそうだ。

アイテム数が多く次々新作が出るブランドですが、今どんなアイテムがオシャレ女子に人気なのでしょう?
無敵女子が好んで身につけている“神アイテム”は気になりますよね?

本文中に無敵女子は上記のように登場している。
オシャレ女子から急転換して無敵女子になる強引な足さばきが見事である。
その上これ以降は無敵女子が記事内に登場しないことも、さらに謎を掻き立てる。
【オシャレ女子=無敵女子】なのか、【オシャレ女子<無敵女子】なのかは定かではない。
また、無敵女子が身に着けることでアイテムが「神アイテム」に昇華するのか、神アイテムを身に着ければ「無敵女子」になれるのかも不明だ。
もしも後者だとすれば無敵属性はアイテムによって付与されるわけだから、本当に評価されるのはアイテムのほうだろう。


ここまで五種類の「○○女子」を紹介してきた。
全ての記事で言えるのは、「決めつけがすごい」ということだ。
「○○女子が注目されているのを知っていますか?」「こんな女子が男子に選ばれています!」と言った根拠のない主張が目立つ。
とにかく導入文が雑でずさんなため、素人が書いているのが丸出しなのだ。
こういう木っ端webメディアの記事は編集者が書いていることもあるが、クラウドソーシングのサイトで素人のライターに外注していることも多い。
会社が外部に記事を発注する場合はマニュアルに沿って書かせることがほとんどなので、導入文から記事の構成が似通ってくるのだ。
今、こうした観点から「ガバガバな導入文」の記事を集めている。
貯まったらいつか公開するので、ご期待あれ。