公共の秘密基地

好きなものも嫌いなものもたくさんある

塩こんぶは残しといて

以前勤めていた職場に、あるとき女性のアルバイトが入社した。
同じフロアにいた営業の事務方として働くようである。
20代前半くらいの女性で、明るくテキパキとしており、電話対応も明朗快活にこなしていた。
働きぶりは営業部の人らに評価され、早めに社員になってもらってはという声も出ていた。
ぼくはその女性とは同じフロアにいるというだけで接点はなく、顔を合わせれば挨拶をするくらいの関係だ。
営業部の人たちと同様にぼくも彼女に対しては良い印象を持っていたのだが、彼女が働き出してからオフィスの空気に違和感を覚えることが多くなる。


たまに、ぼくの近くでスパイシーな香りが漂うことに気が付いた。
香辛料系のスパイシーさではなく、人体から、具体的には脇の下から立ち上ってくるニオイだ。
6月くらいのことで空気もムシムシしており、自分の体臭をまず疑った。
しかし、毎朝きちんとシャワーを浴び、脇に直接塗るタイプのデオドラント剤も使い、香水も付けているため、ある程度のニオイ対策はできている。
いくら加齢臭に片足を突っ込む年齢とは言え、日付が変わったらいきなり臭くなるのは残酷すぎる。
次に疑ったのは周囲の人たちであるが、同様の理由で今日から急に臭くなるとは考えづらいので却下した。
ということで非常に申し訳ないのだが、新しく来たバイトの女性は"ガ"の人なのだろうという結論に至った。
嗅覚に感覚を集中すると、確かに彼女が近くを通ったあとはほのかにオリエンタルな香りがしていた。


男女問わずワキガの人はいるが、何となく女性のワキガのほうが触れがたい感じはする。
だが、彼女は重度のワキガ特有の酸っぱいニオイではなかった。
そいつがいなくなっても、いつまでも残り香と思い出が滞在しつづける感じのニオイではなく、ちょっと体臭に癖があるというくらいだった。
加えて、仕事ができるだけでなく顔が小さくてかわいい子だったので、あの程度の体臭であればプラスに変えられそうな気もする。
世の中にはいろんなフェチの人がいるので、ニオイや体臭フェチにはあの顔と相まってウケがいいかもしれない。


最近は下半身の毛を全て脱毛してしまう女性が多いようだ。
フェチとは少し違うが、個人的には下の毛はあったほうがいらやしいと思う。
毛があるからこそ、普段見られない秘密の場所を拝めているようで興奮するのだ。
何もないと宇宙人の裸と対面しているようでいまいち盛り上がらない。
整えるくらいならともかく、全処理してしまうのはもったいないと思う。
衛生的には処理したほうがいいらしいが、そんなことを言うやつに限ってあそこがくさい。
下半身をがっつり洗っている女性なんてほとんどいないのだから、中途半端な衛生観念を持ち出して全処理するよりは、お茶うけ程度にでも残しておくべきだ。
下の毛を全部処理している女性に当たると、「こいつ外人と付き合ってたのか」と見方が変わる。