公共の秘密基地

好きなものも嫌いなものもたくさんある

ミーティングをリスケしてアジェンダをコンセンサスする

mezashiquick.hatenablog.jp


人間は恐怖に直面した時、立ち向かったり逃げたりするが、言葉を柔らかいものにして
本質を見えづらくしてごまかすのは、逃避の一種だと思う。


援助交際がマイナスイメージになったので【パパ活】と言ってみたり、
おっさんおばさんと言われたくないから【アラサー男子・アラサー女子】なんて言ったりする。


後ろめたいことをしてお金を稼いでいるという良心の呵責や、
加齢によって自分の価値が目減りすると錯覚した恐怖を、少しでも和らげようと右往左往しているのだ。


今回のコロナウィルス騒動で使われだした言葉はたくさんあるが、
パンデミック】【アウトブレイク】くらいなら今までも耳にする機会があったと思う。


だが、【オーバーシュート】だの【ロックダウン】だの、思春期の中学生じゃあるまいし、
いちいちカタカナにする必要があるのかという言葉が多すぎやしないだろうか。


軽く調べてみたが、オーバーシュートとは【目標となる値を飛び越える】という意味で、
証券業界の用語として使われることが多かったらしい。


今は【感染者の爆発的増大】という意味で用いられているが、日本語で言ったほうが深刻さが伝わるし、
注意を払おうという気にならないだろうか。


ロックダウンは【都市封鎖】という意味らしいが、都市封鎖のほうが字面がおどろおどろしく、
差し迫った危機感を覚えると思うのだ。


日本語にはカタカナやひらがながあるが、個人的に漢字で書いたほうが本質が伝わるし、
漢字そのものの意味もあって分かりやすいと思う。


【ちんこ】より【陰茎】のほうが確実にいやらしく感じるように、
せっかく複数の表現方法があるのだから、伝えたい意図によって言い換えればいいのに。
(音にして発する場合は【ちんこ】のほうが卑猥に感じるので不思議だ。)


表現や語彙が豊富にあるが故の弊害とでも言うか、カタカナですぱっと言ったほうがスピーディーだし、
頭よさげに見えるかもしれないが、コロナに関しては国民一人一人が危機感を持って行動すべきなのだから、
やりすぎなのはともかく恐怖を煽るくらいがちょうどいい。


なんとか女子だのなんとか男子だの、カテゴリー分けすれば流行っていると錯覚させてお金を使わせやすいが、
商売じゃなくて疫病であり一種の災害なのだから、求められるべきはごまかしではなく明確さだ。


テレビしか見ない世代はカタカナばかりで何のことを言っているのかさっぱりだろうし、
商品棚が空になったスーパーやドラッグストアの映像を見せることで買い占めを煽っているわけだから、
分かりやすい情報を伝えればみんな危機感を持ってくれるんじゃないだろうか。


ただ、【濃厚接触】が頑なにカタカナで言い換えられないのは、濃厚接触をいやらしい意味で捉えている
おっさんが多いからだと踏んでいる。