公共の秘密基地

好きなものも嫌いなものもたくさんある

生まれた所や皮膚や目の色で

今回のコロナウィルス騒動について、ぼくには政府の対応に切り込めるだけの頭脳がないので、
ダイアモンドプリンセス号に届けられる予定だった弁当の消息はどうなったのかなとか、
配布される予定のマスク小さそうだし、大きいのにしてくれんかなとか思っている。


非常事態宣言がようやく発令されたわけだが、日本国内のみならず海外からも賛否両論というか、
海外からは否のほうが多いようだ。
『対応が遅い』『強制力がない』など散々な言われようらしいが、ほっといてほしいというのが正直なところだ。
ダイアモンドプリンセスの頃とは、世界の情勢が違うのだ。
まず、お前らの国の状況を何とかしてからいちゃもんつけてこい。


アメリカは感染者数が多いし、イギリスに至ってはコロナに感染した首相の様態が油断できない状況だ。
都市封鎖までしておいて、全然抑え込めてないじゃんか。
そんなお粗末な状況で、よく他国の対応に口出しできるものである。
人間でもそうだが、自分の置かれた状況が悪いときや、すべきことが何もできてないときに限って、
他人の世話を焼いたりちょっかいをかけたりするやつがいる。
欧米諸国も、自分らの措置がまずかったことや、自国のコロナ感染状況がのっぴきならないことはアホなりに
うっすらでも理解していることだろう。
だからこそ、日本の対応の粗探しをし、自分たちの選択が間違っていなかったという安心感がほしいのだろう。


コロナウィルスもいつかは終息し、教訓や反省を残し、世間から熱が引いていくだろう。
でもぼくは、今回の騒動がまだボヤくらいだったとき、各国でアジア人が差別されていたという事実を忘れない。
ぼくが差別されたわけでもないし、差別された人の話を直接聞いたわけでもない。
全体で考えれば、差別しない人間のほうが多いだろうし、そう思いたい。

mezashiquick.hatenablog.jp


しかし、コロナ騒動は欧米人の差別意識と傲慢さと暴力性の高さが顕著に発揮された出来事だった。
誰の心にも好き嫌いはあるだろうが、見ず知らずの他人に誹謗中傷を浴びせたり、実際に手を出したり、
アジア人が経営している店に落書きをしたりと、そこまでするかと引いてしまう話を耳にした。
国連の発表によると、コロナ以降、世界的に女性に対する家庭内暴力が急増しているそうだ。
コロナ対策として外出が禁止されているフランスでは、1週間でDV件数が3割以上増えたとのこと。
そもそもフランス政府は、コロナ当初、国民の移動に制限をかけていた韓国やシンガポールに対して、『自由を殺す行為』と非難したり、マスクは無意味だと見解を述べていた。
アジア諸国の対策を否定し、アジア人を差別していた当の本人たちが今、外出禁止という自由をバリバリに制限する行為に踏み切り、こぞってマスクを求めるとは因果なものだなあと思っている。

headlines.yahoo.co.jp


ちょっとネットやSNSを漁れば、海外(というか欧米)を賛美して日本を貶す意見が簡単に見つかる。
賛美するだけならともかく、セットで日本を中傷しないと気が済まないのだろうか。
ぼくは西洋かぶれの人間は例外なく嫌いなので、コロナ騒動で露呈した欧米諸国の醜悪な面を
やつらがどのように擁護するのか聞いてみたいと思っている。
世界各国どこであっても、各々いいところや悪いところがある。
ぼくの友人にも何人か日本を出て海外で暮らしているやつがいるが、やはり住んでみないと分からない大変なことはあるそうだ。
日本と海外の暮らしを天秤にかけ、自分に合った方を選択しただけのことで、どちらが優れているとか劣っているとかではない。
日本が気に食わないなら出ていけとは言わないし、海外に移住した人間のことを悪く言う気は全くない。
自分の発言が差別的なことも理解しているつもりだ。(たぶん)
本当はもっと罵倒したかったけどやめておいた。


他人に面と向かって差別的な言動ができる人間が、世界に割と大勢いることに本当に驚いている。
何でそんなことが軽はずみにできるんだろうとか、言われた方の気持ちを考えないのだろうかとか考えたら、鬱々とした気持ちになる。
世の中、比較的善人が多いとは思うが、悪人との遭遇は心を一気に黒く染めてしまい、
しかもなかなか消えないので、悪い奴のほうが印象に残りやすい。
そしてぼくも、他人の心に黒いものを残していないかと考えると、ますます嫌になってしまう。