公共の秘密基地

好きなものも嫌いなものもたくさんある

みんなで本を読むことにした①

趣味の欄には読書と書くようにしているが、
このブログで本レビュー的なことを書いたことがなかった。


先日、人生で初めて読書会なるものに参加してきたので、
その話でもしようと思う。


結論から言うと、ぼくは課題図書を最後まで読まずに参加したが、
意外に何とかなった。


そもそもの経緯は、最近気に入ってよく行っている喫茶店
読書会が開催されるという話を聞き、時間もあったし本について
誰かと語り合うことも滅多にないので、せっかくだし行こうかしらと思ったのだ。


課題図書は、サン・デクジュペリの【人間の土地】だった。


星の王子様を書いた人だということは知っていたが、他の著作は聞いたことがなく、
また読んだこともなかったので、なんか森村誠一の本っぽいタイトルだなくらいの印象しかなかった。


そもそもぼくは海外文学はあまり読まないのだ。


飛行機乗りでもあった作者の自叙伝的な本で、厳密に言うと小説ではないのかもしれない。


名言的なものや、人生観に対する辛辣な表現、ストレートな物言いなどは非常に響くところがあったし、
今ほど飛行機の性能が優れていたわけでもなく、航路も整備されていなかった時代である。


それだけに、常に死と隣り合わせな人間しか持ちえないような、
ある種開き直りとも取れる潔い死生観も感じられた。


半分くらいしか読んでないので偉そうなことは言えないが、
具体的なエピソードは真に迫っていて面白かったのだが、
概念的な話になると途端に詩的な表現が目立ち、何を言っているのか頭に入ってこなかった。


海外文学なので翻訳の問題もあるのかもしれないが、酷いときには
本当に読みづらい訳に当たることもあり、ぼくが海外文学をあまり読まない理由でもある。


回りくどいというかうさんくさいというか、常にアメリカンジョークを聞かされているような
言い回しでは読書に没頭できない。


海外の名作と呼ばれる図書になると、いろいろな出版社から文庫化されていて
訳者も違うので読み比べて相性のいい訳を見つけるのがいいらしいが、
そもそもそこまでして海外文学を読みたいと思わないので、
ますます遠ざかっていくのであった。


ただ、今回の新潮文庫出版の訳は割と読みやすく、意外と頭に入ってきた。


読書会本編と合わせて海外文学ももうちょい読んでみようかなと思わせる内容だったため、
世界が広がった気がして自分にとってはプラスであった。


文字ノルマは達成したし、眠たいので読書会の話はまた後日。