公共の秘密基地

好きなものも嫌いなものもたくさんある

タイトルで変なこと言わないとバランスが取れない

お世話になっている洋服屋さんから電話があった。


今からさかのぼること半年前の夏、そのお店でぼくが好きなブランドの来年度春夏コレクション(今年の春夏分)の先行オーダー会が開催された。


非常に見ごたえのあるラインナップで、ブランドのデザイナーさんも来ておりアイテムの説明を直々に聞くこともでき、充実した時間を過ごすことができた。


アパレル関係の仕事であればデザイナーさんと関わることも多いだろうが、それ以外の業界で働いている人間からすると、デザイナーさんと話ができる機会というのは本当に貴重であり、人となりやその人の持っている世界観、製品へのこだわりなどを知ることでアイテムへの愛着も増すし、何より刺激を受けることができて楽しい。


オーダー会の中でとても素敵なTシャツがあった。


程よくゆったりとしたシルエットで、素人目に見ても分かるほどいい素材を使っているっぽかった。


デザイナーさん曰く、メゾンブランドでも使用されるような最高級のコットンを使っているらしく、ラフなTシャツに高品質の生地を使用しているギャップが魅力的だった。


正直まあまあいい値段だったのだが、納得できれば値段など二の次なので、注文するか結構悩んだのだがやめておいた。


そして今日の電話に話が戻るのだが、そのTシャツを気にしていたことを店のオーナーさんが覚えてくれていて、ぼくのサイズを入荷しておいたとの内容だった。


別に買わなくてもいいし、半年前のことなので気持ちが変わっているかもしれないが、見に来るだけでもどうぞとのことだった。


本来ぼくのサイズは入荷しない予定だとオーダー会のときに聞いていた(HPで在庫状況を見たが、そのTシャツの他のカラーはマイサイズを扱っていなかった)ので、わざわざ取り計らってくれたことを本当にありがたく思った。


あのTシャツであれば仮にぼくが買わなくても売れるのは間違いないだろうし、せっかく頼んでくれたから悪いしなという気持ちで買うつもりはない。


お店としても心からの善意でやってくれていることだし、こっちとしても欲しくないものを無理に購入するつもりはないので、このへんはお互いの信頼感がなしえることだ。


改めてHPで商品を見て欲しくなったし、何よりお店の心意気が嬉しかったので、ご縁に感謝しつつ購入する予定だ。


こうやって素敵な商品やナイスな人々との出会いがあるということは、自分なりに良縁がありますようにと心掛けつつ美意識を大切にして日々を過ごしてきた結果なのかと思うと、ぼくは本当に恵まれているなと思う。


これからぼくと関わることのある人が、彼との出会いはいいご縁だったと思ってくれるように正しく親切に生きていきたい。