公共の秘密基地

好きなものも嫌いなものもたくさんある

嫉妬心を和らげる仕事

週刊誌で、人気女子アナの生理周期を予測するコーナーがあって、その日のテレビ出演時の動作や発言、顔の様子から周期を予測していた。


今は女性用の生理管理アプリみたいのもあるので、余計に作業が捗るだろう。


当の女子アナからしたらなんと下衆でお下劣な企画だと思うし、こんな形で衆目に晒されるのは本当に大変だと思う。


テレビに出ているので勘違いされがちだが、あの人らはただの会社員であってどこかの事務所に所属しているわけではない。(所属している人もいるらしいが)


会社員でありながらタレントのような扱いを受けるのはメリットもあり、何より本人がやりたかった仕事だと思うが、ああいう形で注目されるのも本意ではないだろうなと苦労を察してしまう。


ぼくは労働意欲は非常に低いが、ことさらに労働に関してネガティブに考えているわけでもない。


『仕事はしんどいもの、給料は我慢料』と考えている人も一定数いて、苦労してなんぼ、しんどい思いをしてなんぼというような風潮がいまだにあるのも事実だ。


そういう人からしたら、女子アナのように華やかな世界にいて、自分のやりたい仕事をやれている人への嫉妬や偏見はすさまじいものがあるだろう。


下手したら楽なことしてお金を稼いでるくらいに思っているかもしれない。


だったら自分もどうにかして現状を変えるなり、少しでも楽しい方向に持っていけばいいものを、それができないから他人を貶めて溜飲を下げているのだ。


パトレイバーで内海さんが週刊誌の作り方について述べていた、

『強気をけなし 弱気を笑う
勝者のアラ探しで庶民の嫉妬心をやわらげ、敗者の弱点をついて大衆にささやかな優越感を与える。
これが日本人の快感原則にいちばん合うんだな。』

というのはまさにその通りだなと思う。


ただ、ああいう生理周期を特定する企画を思いつくのもそうだし、実行に移す行動力もちょっとは見習いたい。


世の中、胸を張って周囲に言える仕事ばかりではないかもしれないが、意外とそういう仕事の方が感情移入しやすいかもしれない。