公共の秘密基地

好きなものも嫌いなものもたくさんある

雀百まで踊り忘れず

ちょっと年齢を重ねた女性の中には、男性が若い女性と交際していたり、結婚したりすると怒る人がいる。
あまりにも年齢が離れていると「ロリコン」呼ばわりする。
自分に振り向いてくれない男性はロリコンというレッテルを貼って馬鹿にしないと、彼女らにしたら立場がないのだろう。
イソップ童話の【すっぱいぶどう】理論で、手に入らないものは自分にとって悪いものだと決めつけるのだ。
若い子は幼稚で、年上の女性には精神的に成熟した魅力があると言う意見もあり、確かにそれが当てはまる人もいる。
だが、年下に嫉妬してムキになって若作りを重ねる女性のどこに精神的な成熟度を感じると言うのか。
若さを叩く割に若作りをするという、矛盾した行動には気が付かないらしい。
おばさんだって生まれた時から既におばさんだったわけではなく、若い時期があったはずなのに、なんだかなあと思う。
正直ぼくも、おっさんが若い子にアプローチをしたり、しつこく話しかけたりしているのを見ると、よくやるなあと思うこともある。
おっさんが若い女性にモテるのは、金とルックスを兼ね備えていてこそである。


おっさんが若い女性に行くのが咎められるのだとして、じゃあ逆はどうなのだろうか。
おばさんが若い男性にうつつを抜かすのは、女性の中ではどういった扱いなのだろうか。
そんなことを考えていたら、とある記事を見つけた。

trilltrill.jp

読んでて、まあまあ気持ちが悪いなと思った。
「そんなこといいから仕事しろよ」と突っ込まざるを得ない内容だ。
同僚ではなく、若い男性社員からどう見られているかをまとめているところも恐ろしい。
芸能人レベルでキレイなのであれば40代の女性にドキッとすることもあるかもしれないが、アラフォー女子とか大人女子とか何とか言っても40代はおばさんなので、女性として意識することは少ない。
まして、この記事では新入社員の男性にアンケートを取っている。
自分の年齢が上がれば許容できる異性の年齢も上がるだろうが、ハタチそこらの男性のストライクゾーンにおばさんは入ってこない。
バラエティ番組で「熟女好き」を公言しているタレントもいるが、あれはあくまでマイノリティであって、ブームになることはない。
記事の見出しに【男の本音】と付けるのなら、40代女性上司を"たまらない"と感じたことのある新入社員の割合も調査するべきだ。


男性芸能人が若い女性と交際・結婚すると「ロリコン」「気持ち悪い」と言われがちだが、逆の場合だとそういう意見が少ないように思う。
山本耕史堀北真希のときなんかはそうだった。
あんな顔の整った男性でも罵倒されるのだから、そのへんのおっさんが若い子にうつつを抜かせば親の仇のように憎むのも当然かもしれない。
世論を(偏っているが)見ていると、おばさんが若い男性と付き合うのは「若い男の子に大人の魅力が伝わってすごい」と解釈される気がする。
おばさん業界において、おっさんが若い女性と付き合うのは忌むべきことだが、おばさんが若い男性と付き合うのは称賛の対象なのだろう。
そもそも、「ロリコン」に対して「ショタコン」という言葉のメジャー感が少ないので、カテゴリー分けしづらいのかもしれないが。
また、年を重ねた女性が若い男性と関係を持つことについて男性がそんなに興味がないというのもあるし、何なら「なんかいやらしいな」と性的な面を強調して解釈する、中学生のような思考に至る。


そして、女性は男性の性欲について分からないことも多いと思うが、「ドキッとする」とは「ムラっとする」と同義なこともあるので、ドキッとされたからと言ってモテているわけではないのだ。
男性は特に好きでもない女性とセックスすることに抵抗がない人が多いので、「好き=セックスしたい」ではなく、いろんな感情をすっ飛ばして「セックスしたい」となる。
男性が女性に比べてセックスの際のムードを重視しないのはそういうわけもある。
食前酒とか前菜とかいいから、とりあえず肉持ってきてというのは女性からしたら情緒に欠けると感じるだろうが、男性としても魅力的に思っているからそういう行為をしたいと思っているので、一応の理由はある。
やりたいと思われるということは性的に魅力があるということなので、そこは自信を持っていいと思うが、40代にもなって身体だけ求められる関係に甘んじるわけにはいかないのではないか。
人間的な魅力を追い求めて、「上司としては尊敬できるけど、異性としてはちょっと…」となりかねないのが歯がゆいところだ。
自分にない価値観や視点を持っているとか、気配りができるとか、笑顔が素敵とか、月並みだけどそういうところに男性は魅力を感じる。
意地になって若作りしたところで、素で若い女性に敵うわけはない。
年を取ったなら年を取ったなりの強みがあり、年上の女性に落ち着きや包容力が備わっている人が多いのは事実なので、自分の土俵で勝負したほうがいい。
若い頃に比べて、自分とぶつかり稽古をしてくれる男性も減るかもしれないが、何とか寝技にまで持ち込んでもらいたい。