公共の秘密基地

好きなものも嫌いなものもたくさんある

敬語を使うと死ぬリスク

業務の一環でセミナーに参加してきた。


業界のトレンドやオススメ製品を各社が発表する場で、別に興味はなかったけど社内にいるよりはマシだし聞いていれば終わるので消化試合的なノリで傾聴していた。


発表者も質問者もおっさんばかりで、加齢に加齢を重ねた会合だったが、一社だけ若い女性がプレゼンする会社があった。


発表後は各社ごとに質疑応答の時間があり、女性の会社のプレゼンが終わったとき、ひとりのおっさんが手をあげ若い子に質問していた。


おっさんは割とどの企業でも質問をしておりその際は敬語を使っていたが、女性に対しては完全なるタメ口で、完全に相手を見て喋っているのが丸出しだった。


仮に発表者が耳なし芳一の如くタトゥーを入れたチンピラだったり、2メートルある黒人だったらいくら若くてもおっさんは敬語で話していただろうし、そもそも質問すらしなかったかもしれない。


店員や駅員にもタメ口で話す人がいるが、ああいう人はどういう教育を受け、どういう人生を歩んできたのだろうか。


年功序列の会社でずっと勤めてきて、社内ではそこそこの立場になった人が社外でも同じように偉そうに振る舞うケースがあるというし、若い子なんかは他人におもねらないことがカッコいいと思いがちなので、初対面でもタメ口を使う理由はそれぞれの年代や性別である程度分析できそうだが、解明できたところで理解はできても納得はできない。


過剰に下手に出てへりくだることもないが、初対面の人間に敬語も使えんやつは逆に自分がされたときに何とも思わんのだろうか。


例えば、敬語を使わんタイプの人間が
「駅ってこっち行けばいいの?」
と道を尋ねたとして、相手に
「いや違う、あっちまっすぐ行ったら駅」
と返答されたらイラつかないのだろうか。


イラつかないのなら百歩譲ってフランクなスタイルを続けてもいいが、タメ口で返答されて少しでも違和感を持ったのなら自分も普段から周りをそういう気持ちにさせていると自覚すべき。