公共の秘密基地

好きなものも嫌いなものもたくさんある

夏がダメだったりセロリが好きだったり

知能指数だかIQだかに差がありすぎると会話が成立しないという話を聞いたことがある。


ぼくにはそういった経験がないのだが、常識が違いすぎて住む世界が違うというかお里が知れるなと感じて引いてしまったことがある。


ゴミをポイ捨てするとか店員に横柄な態度を取るとかの、共感してもらいやすい比較的メジャーな非常識さではなく、育ってきた環境が違うから好き嫌いは否めないというレベルのやつだが。


昔、友人の結婚式二次会の幹事をやることになり、新婦側の友人二人と我が家で打ち合わせをすることになった。


母親以外の女性が家に来るのは久々だったので、念入りに掃除をし、陰毛の一本に至るまで根絶やしにした。


当時は夏だったので二人とも薄着の上ものすごくいい匂いがしたので、これは打ち合わせと言わずに本番もどうですかと提案しようと思ったが、二人を相手にするのはぼくの甲斐性の無さがバレるなと先見の明でやめておいた。


先日一度会ったばかりの男の家だということと、もしかしたら部屋から童貞臭もしてたかもしれず、二人とも最初はぎこちなかったものの、段々とリラックスして打ち解けて話もできるようになっていた。


そのうち、片方の女性(巨乳)が本棚にもたれて座り直したのだが、ぼくはおっぱいを凝視する間もなくその行為にとにかく引いてしまった。


うちの本棚は本と棚の奥行きがイコールなので、本棚にもたれるということは本の背にもたれることと同じなのだ。


本棚の奥行きが深いタイプであれば問題ないが、背表紙に傷が付くかもしれない状況でよくもたれかかれるなと彼女の無神経さに醒めた。


さすがにぼくも巨乳であろうと注意すべきところには容赦ないので、やめるように言ったのだが、それに対しての返しが「本棚の上にもの置いてあるから落ちるよね」だったのにも驚いた。


彼女としては背表紙に触れることは問題ではなく、本棚の上にある置物を落とさないかの心配をしていたのだ。


まあそっちに気をつかってくれたのは嬉しいが、この子普段から本とか読まないんだろうなと察した。


読書をするしないは別にどうでもいいのだが、こういうところから生活習慣の違いって出るんだなと実感したし、自分の好きなものや生活の中心にあるものをがさつに扱われるのはかなわんから、自分もパートナーができたときには相手の価値観や重要視していることはできるだけ尊重しようと心に決めた。


この件で一番の被害者は、生活習慣の違いを理由に勝手にぼくにフラれた巨乳の子であることは言うまでもない。