公共の秘密基地

好きなものも嫌いなものもたくさんある

またローライズのパンツ流行らないかな

理解できないこと

昔、ラジオでダウンタウンの松ちゃんが言っていた。
若い頃は初対面の人間や年下にタメ口を使われるとイラっとしたが、年齢を重ねるとそんなに気にならなくなったそうだ。
特に、若い女性にタメ口で馴れ馴れしく来られると「ヤレるんじゃないか」と期待してしまうとのこと。
ぼくはどちらかと言えば馴れ馴れしいのが気になるタイプだが、もうちょい年を取ると松ちゃんみたいな思考になるのだろうか。


最近、ギャル的なタレントをよくテレビで見かける。
うちにはテレビがないので正確には見かけると言うより、話題になっていることが多い気がする。
以前、タメ口系ハーフタレントが雨後の筍の如く湧き出てきたことがあった。
ハーフタレントにしても今のギャル系ムーブメントにしても、動じずに歯に衣着せぬ物言いをする人たちは一定周期で求められている気がする。
どうしても日本は出る杭を打つ文化が強いので、何のバックボーンもなしにタメ口であれば生意気だと叩かれてしまう。
そこに「ハーフ」や「ギャル」と言った属性を挟むことで、敬語を使わなくても何となく許される土壌が成立する。


ぼくが大学生の頃はギャル文化が大ブームで、eggや小悪魔agehaなどのギャル雑誌全盛であった。
「お兄系」なんて人たちもたくさんいたし、猫も杓子もギャルで、ギャル系AV女優も数多く誕生した。
ギャルは今見てもエロいが、お兄系の人たちは当時も今も清潔感がないという印象は変わらない。
大学で友達になったギャルも孔雀みたいな子で、周囲の例に漏れずギャル系ブランドを身にまとって倖田來未を信仰していた。
彼氏のダボダボのスウェットを着て授業を受けるような子だったのだが、今や二児の母として子育てに奮闘しているそうだ。
「家計の許す限り子供が欲しい」と言っている彼女を見ると、月並みな言い方だが人間って変わるものだなあと驚いている。


urbanlife.tokyo

ところで、ギャル系タレントのウリは赤裸々な自分トークだそうだ。
みちょぱやゆきぽよは元カレが少年院に入ったことを話したり、藤田ニコルはいじめに遭っていた過去を告白しているらしい。
この記事にも以下のようにある。

なぜ今、このように令和ギャルに対する世間の注目が集まり、ギャルを代表とする彼女たちは若者から支持されるのか。
それはやはり彼女たちが飾らず、うそを吐かず、赤裸々に自分の過去を語り、その上で堂々と表現活動を行っているからではないでしょうか。

ちょっと疑問なんだけども、何で"うそ"じゃないって思うのだろうか。
ギャル系タレントが受けている背景には、スキャンダルまみれのアイドル文化に対するアンチテーゼもあると思っている。
恋愛禁止を標榜しておきながら男性の影がちらつくと坊主にしたり、卒業してから恋愛経験を暴露したり、そうした嘘まみれのアイドル界に嫌気が差している人も多いだろう。
だから、明け透けにものを語るギャルがもてはやされているのだ。
しかし、アイドルが全員嘘をついているわけでもないと思う。


好きな果物がイチゴだったり、ファンシーな小物を集めていたり、男性と話すのが苦手だったり、おならの代わりにピンクの煙が出たり、そういうアイドルが本当にいるかもしれないではないか。
キャラクターを作っているアイドルもいるだろうが、あくまでもビジネスとしてやっているだけで"嘘"ではない。
サラリーマンがスーツを着るような、SM嬢がボンテージを着るようなもので、仕事用の顔があるだけなのだ。
既に芸能界を引退したももちや、ロンドンハーツに出演して自分は可愛いと連呼していた道重さゆみなんかを見ていると、本当にプロフェッショナルだなと感銘を受けたものだ。
嘘をついているというイメージの強い業界であっても、プロとしてビジネスに徹しているアイドルもいるし、ありのままの自分で勝負しているアイドルもいる。


ギャルタレントは確かにストレートな物言いをするが、だからと言って彼女たちが語った過去に嘘がないのかと言われれば分からないではないか。
元カレが少年院にいたなんて話、そのへんのアイドルがすればイメージダウンは免れないが、そういう"売り出し方"をしている人たちが話せばプラスになる。
「飾らず、うそを吐かず、赤裸々に自分の過去を語り」なんて評されている以上、イメージアップには貢献しているのだ。
イメージを損なうかもしれない話をわざわざするわけがないと言う人もいるだろう。
しかし、彼女たちにもマネージャーがいて、テレビ番組には打ち合わせや台本があるのだから、その場の思いつきだけで喋っているわけではない。
自分にとってプラスになると思ったから、本当か嘘かはさておきエピソードとして話しているのだろう。


別にギャル系タレントが嫌いなわけではなく、ギャルの話は全て本音で本当のことで、アイドルの話は嘘ばかりと信じている人たちはたぶん何も考えてないと言いたいだけだ。
イメージを売る仕事とは言え、「そうあってほしい」という期待に答え続けるのは大変だろう。
みちょぱはちんこが小さいと指を差して馬鹿にしそうだが、ゆきぽよは何だかんだ言ってやらせてくれそうな気がする。