公共の秘密基地

好きなものも嫌いなものもたくさんある

略してヒゲ部

ヒゲを剃らない女の人がたまにいるんですが、あの人は何を考えてるんですか?


別に敬語である必要はないんですが、ぼくの理解が及ばないんで及び腰になっちゃうんですよね。


男のヒゲと違って女のヒゲって産毛ですが、密集して生えてるとなかなか汚くて見苦しいじゃないですか。


例えば鼻毛が出てたとして、かなり取り返しのつかない出来事ではあるけども、あくまでも事故として片付けることができるんでまだリカバリーが可能じゃないですか。


でも、ヒゲは毎日の積み重ねなわけで、分かってて剃ってないと思われるんですよね。


鏡見ながら化粧するときに分かるし、汗かいたら朝露に濡れた芝の如く、鼻の下に汗の玉ができるわけじゃないですか。


おっさんかおばさんか不明な性別の方がおヒゲを蓄えてらっしゃるならまだ納得できるんですが、お洒落な服装をして身なりに気を遣ってそうな女性にもヒゲの人がいるんで、なんかもう怖いんですよ。


たぶんね、ヒゲがあることで知らず知らずのうちに逃してることってあると思うんですよ。


それは容姿の美醜とかファッションセンスの有無とか、そういう分かりやすくて判断が容易なものじゃなくて、もっと根深くて真に迫った不気味さと言いますか、聞くに聞けないからこそ理解できないものは恐ろしいと感じてしまうみたいな。


ヒゲの人であることで得られるものって、厄介な性癖を持った男に言い寄られることくらいじゃないでしょうか。


剃ると濃くなるとかカミソリ負けするとか、いろいろ理由はあるでしょうが、ワキ毛と違ってフロントに位置してるわけだし、身なりに気を配ってるのにそこだけピンポイントで放置しとく理由としては不足なんですよ。


逆に言えば、そこで侵攻を抑えてるとも言えますけどね。


腐ったミカンの理論ってご存知ですか?箱の中にひとつだけ腐ったミカンがあると、周りの新鮮なミカンも腐っちゃうってやつ。


ヒゲが腐ったミカンだとすると、放置しとくと身なりがどんどん崩れていくところを、ヒゲだけで抑えているってのはそれはそれですごいですよね。


いろいろ言いましたけど、ヒゲを剃れって言いたいんじゃないんですよ実は、何で剃らないのか知りたいんですよ。


毛のことって女性には聞きにくいじゃないですか、ましてや街で見かけたヒゲの人に「立派なおヒゲですね」なんて言えないじゃないですか。


でもこういうのって意外と、考えてるようなセンセーショナルでドラマティックな理由があるわけじゃなくて、割と深刻な理由だったりするんで、そこでまたぼくのデリカシーの無さが浮き彫りになっちゃうんですよね。