公共の秘密基地

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なんのために生まれて

ネットで
『できる人は左右どちらの手でカバンを持つか』
というコラムを見た。


しょうもないハウツー系のコラムではなく、ビジネス誌のweb版に掲載されていた記事だ。


「移動中に、カバンは左右どちらの手に持ちますか?」
という質問の回答で、できるオトコかどうかが分かるらしい。


できないオトコは、肩が凝らないからとか利き腕だからとかの理由で、左右どちらかの手を答えるらしい。


できるオトコは何と答えるかと言うと、
「すれ違う相手の反対側」
と答えるそうだ。


横を通ったとき、相手にカバンがぶつからないようにするための他人目線の考え方だそうだ。


このコラムを書いたやつはおそらくアホだと思う。


まず、『左右どちらの手でカバンを持つか』と聞いたら、素直に普段持っているほうの手を回答するだろう。


むしろ、そんなシンプルな質問に、すれ違う相手のことを考えて反対側の手に持ちますとダラダラと答えるほうができないやつみたいに感じる。


『普段カバンはどういう持ち方をしているか』という含みを持たせた質問なら、できるビジネスマンとしてのこだわりを存分にアピールしてくれたらいい。


ビジネスにおいてスピーディーな意思決定は欠かせないのだから、相手が何を考えていて何を欲しているかを素早く汲み取り、提案する能力だって大切だろう。


相手の目線で物事を考えるというのは大事なことだが、誰かとすれ違うたびにカバンの持ち手を変えるような忙しないやつを端から見て、あいつはできるやつだと思うかも疑問だ。


中身のあるように見える文章をそれっぽく長々と書くのは大変だろう、普段ぼくもやっているから分かる。


こうやって話題にしたり疑問に思ったりしたやつがひとりでもいる時点で、書いたやつの勝ちなのだ。