公共の秘密基地

好きなものも嫌いなものもたくさんある

レモンサワー的な営業

一人暮らしなので、基本的にアポなしの来客には出ないようにしている。


宅急便であれば来るのは分かっているし、把握していなかった荷物だったとしても不在通知が入っているのであとから連絡すればいい。
(今のところ知らなかった荷物のパターンはないので、宅配業者さんの手を煩わせたことはない。)


アポなし訪問はセールスとか聖書の案内がほとんどで、ここでオートロックを解除してしまうとアパートの他の住人にも迷惑をかけるかもしれないので、ややこしいことにならないためにも無視が一番だ。


それでもたまに出てしまうこともあり、インターネット光回線の営業であることががほとんどだが、インターホン越しに応答した向こうの自己紹介がここ数年で変わっているように思う。


一人暮らしを始めた当初は、『このマンションのインターネット回線の担当』と名乗っていたが、ある時期から『インターネット回線』という単語を出さず『設備担当』と名乗るようになった。


初めてその名乗りを聞いたときにはガス設備か何かの担当かと思い、不覚にも確認せずに通してしまったことがある。


以来、設備担当は通さないようにしていたが、その肩書きはいろいろな回線業者で長らく使われていた。


そしてついに先日、ある業者が新たな称号、『セキュリティ担当』を名乗るようになった。


何のセキュリティかを聞いたところ、少し間が空いて「ご自宅のインターネット回線です」と付け加えたため、お断りして帰ってもらった。


おそらく設備担当では通用しなくなったために新たに考えられた策だろうが、セキュリティ担当は危機感を煽る悪質な手口だと思う。


インターネットのセキュリティに関するプランも提供しているだろうから嘘ではないにしても、自宅の防犯設備に関わる何か重大なお知らせでもあるのかと、話を聞いてしまいそうになる名乗りだ。


セキュリティ担当は今のところ一社しか確認していないが、設備担当をどの業者も使っていたことを考えると、これから普及していきそうではある。


また、断った際の業者の反応もだんだんとチンピラ化してきており、以前はそれなりに礼儀正しく帰っていったが、最近は声だけでも不機嫌なことが分かるくらいで、「わかりました」だけでインターホンを切られることもある。


お前らから来たことについてこちらはちゃんと対応したんだから、最後までちゃんとリアクションしろと。


こんな会社はどうせEXILEの失敗作みたいな小汚ない見た目の尖った靴を履いた人材しかおらんので、訪問してきた担当者の苦情を名指しで言っても改善されることはないだろう。


きちんと対応するだけこちらがイライラするだけなので、結局アポなし訪問は無視しておくのが一番だ。