公共の秘密基地

好きなものも嫌いなものもたくさんある

犯罪者 VS 小市民

すごく暇だったとき、迷惑メールに返信して遊んでいたことがある。


どうせ受信拒否してもアドレス変えて送ってくるだけだし、いざとなればこっちのメールアドレスを変えればいいだけの話だったので。


大体、迷惑メールはエロで釣るか金で釣るかの2パターンに分けられる。


欲求不満の女性からセックスしましょうというメールが届き、やりとりを続けるためにはサイト上で使えるポイントを購入しないといけないのがエロで釣るパターン。


途中までは無料期間だったり、最初から付与されているポイントでやりとりができるので、全くコンタクトが取れないわけではないところがミソらしい。


エロ画像が添付されており、ネットから適当に拾ったであろう乳や尻のパーツが貼られていることもあれば、明らかにAV女優の写真のときもある。


画像検索したらバレそうなものだけど、この手のメールに騙される人はそもそもそんな考えに至らんのだろう。


マンションの廊下みたいなとこで乳を丸出しにした奥様の画質のいい写真が添付されていたときは、どういう経緯でこれを撮ったことにするんだろうと笑ってしまった。


そういうメールに返信して他にも写真を送ってくれと要求すると、同じ女優さんの別写真が送られてくるので、今度はこんなポーズのやつ送ってくれとか、こんな下着で写真撮ってくれとか、性癖全開のリクエストをするとメールが来なくなるので、いつもこのへんで終了になる。


お金で釣るパターンは、あなたに金銭を譲渡したいけど、そのためには手続き上、サイトでポイントを購入してもらわないといけないと持ちかけてくる。


ポイントの額は数千円で、向こうが譲渡したい金額は数百万円から数億円のため、本当にもらえるのであればタダみたいな金額だ。


じゃあもらえるお金からそのポイント代金を引いといてくれと言ったことがあるが、当然それは駄目らしい。


贈与税の質問をしたこともあるが、そのあたりの手続きは済ませておくので必要ないらしい。


どういう理由で税金がかからんのか突っ込むとメールが来なくなるが、一度、設定を練っているタイプの業者に当たったことがあり、タックスヘイブンがどうのと聞きなれない単語を言い出した。


ちょっと前、パナマ文書で話題になった言葉だが、当時は知らなかったため、調べてみると当たり前だが向こうが持ちかけてきている金銭の譲渡には適用されなかった。


この手のお金あげます系のメールは手が込んでいておもしろく、『全日本貧困者支援組合』みたいな団体名を名乗っていることもある。


勝手に貧困者認定されたのはさておき、財団法人だから安心とか、総務相の管轄だとか、偏差値の低い設定の盛りかたをしていることもよくある。


また、既にお金をもらったと自称する人から、
「まだもらってないんですか?本当に振り込まれるので早くしたほうがいいですよ!」
というメールが届き、小芝居が展開する場合もある。


こういうマニュアルや脚本って誰が考えてるんだろうか?


一度、こんなことをして良心は痛まんのかとか、誰からも必要とされていない仕事をしている気分はどうだとか煽ってみたこともあるが、もちろんやつらは自分達が詐欺業者だと認めることはなかった。


指示通りにしたのに金銭の譲渡がなかったと迷惑メール業者と裁判をして勝ち、本当にお金をもらったケースがあるらしいが、ああいう判例ができると業者としても戦々恐々だったりするのだろうか。


最近はメールだけじゃなくてLINEやTwitterとかのSNSでも詐欺業者が暗躍しているらしいが、騙しやすいユーザーの多いSNSとか、勝率の高い文章の作り方とか、業者内でのトレンドみたいなものがあればおもしろそうなので知りたい。


うちの両親もスマホにしたので、騙されませんように。