公共の秘密基地

好きなものも嫌いなものもたくさんある

伸び率のある将来性と乳首

学生の頃、【いま、会いにゆきます】という映画を女子と見に行ったことを思い出した。
ラブストーリーだったためお互いに帰り道で盛り上がってしまい、劇中で行われていた手の繋ぎ方などを再現してみたりした。
その後カップルが集うスポットでまったりしている際に告白したのだがフラれてしまい、じゃあ手なんか繋ぐなよとイラっとしたものである。
10年後くらいにその子と共通の知人から、彼女が結婚して子供が生まれたことや、授乳に際して乳首が伸びて困っているという話を聞いた。
乳首って伸びるのかあと妙に感心したのを覚えているし、業が深いと乳首も伸びやすくなるのかなとひねくれたことを考えもした。


ぼくは子供を産んだことも育てたこともないが、仮に子供を持つことになったとしたら「子供のやったことだから」というスタンスを取る親だけにはなりたくないなと思っている。
子供は周囲の予測できない行動を取るし、何かやらかしたとしても幼いのでやったことの重大さが理解できるわけでも、行動の責任が取れるわけでもない。
それを踏まえて、子供によって何か被害をもたらされた側が「子供のしたことですから」と許すのは構わないが、親が「子供のやったことでしょう」と開き直るのは確実に間違っている。
親が謝ることによって、「親が謝るくらいだから自分は大変なことをしたんだ」と子供が認識できる可能性は高くなるし、責任の取れない子供の代わりに責任を背負うのが親だ。


知らん保護者に、しつけの正しさのダシにされるのが腹立つ。
スーパーなどで走り回っている子供とぶつかりそうになったとき、信号のない交差点で自転車を運転している子供が飛び出してきたとき。
大抵はこちらが先に気が付いて止まることで実際にぶつかることは避けられるのだが、その場合の親の態度に気が食わないときがある。
ほとんどの親はこちらに頭を下げてきたり、「すいません」と言ってきたりするので、こちらも頭を下げたり「いえいえ」と返したりする。
しかしたまに、「だから言ったでしょ」や「ほらね」と子供に言うだけで済ませる親がいる。
なんか、これをされると何とも言い切れないわだかまりが心に沈殿していくのだ。


子供が走り回ったり、自転車でスピードを出したりするのは危ないが仕方のないことだ。
言ったって聞かない子はいるし、親も四六時中子供を見ているわけにはいかないだろう。
まさに「子供のやったこと」なので、子供の行動をとやかく言う気はない。
下品なサルのような顔をした、年齢一桁にして既に将来が知れたような品のない子供であっても何とか我慢する。
子供は予測不可能な行動を取ると認識して、こちらが注意するしかない。
そして、親も謝ってくれなくても正直構わない。
お互いにぶつかったり怪我したりすることは未然に防げているわけだから、親が必要以上に委縮する必要もないと思うのだ。
今は子育てに寛容でない世の中だなんて声もあるらしいし、もうちょいおおらかになってもいいんじゃないか。
実害が出たのに無視するのは人としてどうかと思うが。
しかし、しつけの正しさを証明するための媒介として利用されるのは納得がいかない。
何が腹立つって、こちらを障害物か何かのように扱っていることが釈然としない。


先日、交差点の角から飛び出してきた小学生低学年くらいの子が操縦する自転車にぶつかりそうになった。
ぼくも自転車に乗っており、スピードを落として運転していたので衝突は避けられたが、子供の後ろからやってきた母親は「だから言ったでしょ」と言うだけで特にこちらに対してのフォローはなかった。
「ほらね」という親の心中は「自分の言ったことは正しいでしょ」「だから言うこと聞きなさい」だと思う。
なぜ親が正しさを証明するための、ドヤ顔をするためのダシに使われなければならないのか。
親としては子供には怪我してほしくないけど、身をもって親の言っていることを学んで公共の場で適切な行動を取ってほしいと思っているだろう。
それの証明に第三者はうってつけかもしれないが、材料にされた側の気持ちを考えてほしい。
決していい気持ちはしないし、こちらも危ない思いをしているのだ。
とりあえず、そんな保護者の思い通りになっているのが腹立つ。
必要以上にへりくだるべきと言っているわけではないが、万が一頭のおかしい人に遭遇した場合を考えといたほうがいいだろう。
じゃあどうすればいいんだということになるが、結局は会釈するくらいの配慮をしといたほうが無難な気がする。


たまに、ビックリするほど美人な母親が子連れで歩いているのを見かける。
子供がいるくらいだから、ああいう神々しい美人も当然のようにセックスしてるし、独身の頃に比べて乳首も伸びてるんだろうなあと思うことがある。いやまあ当たり前なんだけど。
美人に対して「かわいい顔してやることやってる」なんて揶揄する言葉があるが、かわいい顔をしているからこそやれることがあるのだ。