公共の秘密基地

好きなものも嫌いなものもたくさんある

ありったけの夢を…かき集め…

4月、ONE PIECEの96巻が発売された。
2019年、尾田栄一郎先生はONE PIECEはあと5年で終わると明言している。

www.oricon.co.jp

ということは確実に100巻は超えるわけで、読みだしたときはまさかこんなに続くとは思わなかった。
尾田先生は書きたいことが多すぎる病なので、もしかしたらもう少しかかるかもしれないが。
ぼくはONE PIECEのファンであるが、永遠に続いてほしいとは思っていない。
終わりがあるから美しいし、思い出として語ることができる。


5/18発売の週刊少年ジャンプで、鬼滅の刃が最終回を迎えた。
人気漫画を引き延ばしては薄味のカルピスにさせることの多いジャンプ編集部であるが、鬼滅に関しては盛り上がったままスパッと終わった。
アニメ化で一気に火がついて、ブームが失速することなく今に至っている。
人気にあやかろうといっちょかみしている有象無象の芸能人やコメンテーターたちがいるが、4年足らずの連載である鬼滅すらここまで取り上げられているのだから、ONE PIECEの最終回に世間はどう反応するのだろうか。


鬼滅に関しては、どこぞの記者が単行本未掲載分の展開についてコラムを書いており、無粋なことをする間抜けだなと思ったものだ。
単行本でしか読んでいない人がお前の記事を見たらどうするつもりなのか。
wikipediaだって、漫画作品に関する記事を編集するときは単行本までの範囲と決められている。
ぼくは単行本でしかONE PIECEを見ていないため、ONE PIECE最終回のときもネタバレに遭遇しないかと今から戦々恐々としている。
ジャンプ編集部と尾田先生には、できるだけ最終回から単行本発刊までのタイムラグを短くしてもらいたい。
ぼくも、ONE PIECEが最終回を迎えたらネットとの接触を減らして、ネタバレを見ない環境を作らないといけない。


ONE PIECEが頂上戦争だった頃。
あの頃は尾田先生監修の映画も公開され、ONE PIECEの人気がうなぎ登りだった。
今まで見ていなかった人も見るようになり、芸能界でもファンが増えているようだった。
ある日何の気なしに点けていたテレビで、浜ちゃんと東野さんがロケをしていた。
東野さんはこの人気をきっかけにONE PIECEを読むようになったらしく、うどん屋で浜ちゃんに作品について説明していた。

「今、主人公のルフィが兄のエースを助ける展開なんですよ。で、そのエースっていうのは海賊王の息子なんですね」

彼が話した展開は本誌のもので、単行本派のぼくが知らないストーリーだったため、頭が真っ白になった。
まさか公共の電波で、ネタバレを喰らうとは夢にも思わなかった。
エースがロジャーの息子であることは可能性として考えていたものの、自分で確認するのと他人から聞かされるのとでは雲泥の差がある。
普段から漫画を見ていない奴はこういうところが無神経なのだ。
本誌掲載から単行本化まで間があるとか、単行本でしか読んでいない人がいるとか、そういった考えに思い至らないのだ。


週刊"少年"ジャンプと言いつつも、読んでいるのはぼくみたいな子供おじさんが多いだろう。
その点、鬼滅の刃はジャンプに子供を呼び戻すきっかけになったのではないだろうか。
単行本も20数巻で完結するので、ONE PIECEの五分の一で子供も集めやすい。
「鬼滅の最終回が巻頭カラーじゃないのが納得いかない」という意見もあるらしいが、ジャンプは終わる漫画よりこれからの漫画に注目してほしいというスタンスらしいので、最終回は巻頭カラーにならない。
今まで最終回が巻頭カラーだったのはスラムダンクこち亀だけで、ドラゴンボールですら巻頭カラーではなかったのだ。
鬼滅がそこに並ぶのは正直、力不足の感もある。


次に週刊から新しくアニメになるのは呪術廻戦だと思うが、鬼滅の成功例もあるのでなかなかのプレッシャーだろう。
今、本誌の展開がちょっと恐ろしいことになっているので、仮にアニメで跳ねなくても楽しみにしたい漫画だ。
あとはSPY×FAMILYもアニメ分のストックが貯まるのを待っているのかもしれないが、あれは現時点でも十分人気があるので、ぜひ慎重に映像化してもらいたい。
夏頃には久保帯人先生もジャンプに帰ってくるし、まだまだぼくは"少年"ジャンプを読み続けるだろう。