飲食店の全面禁煙だったり、喫煙所の撤去だったり、
喫煙者いじめとも思える世の中の風潮になっている。
ぼくはタバコを吸わないが、嫌煙家というわけではなく、
マナーを守って吸う分には全く問題ないと思っている。
未だに吸殻をポイ捨てしたり、歩きタバコをしたりするやつはいて、
ああいうアホのせいでマナーを守っている喫煙者が割を喰うのはかわいそうだなと同情している面もある。
喫煙者にとって肩身の狭い世の中になっているが、
最近『職場でのタバコ休憩は制限すべきでは』みたいな議論があるらしい。
昼休みしか休憩時間のない非喫煙者からすれば、
タバコを吸うために何度も席を立つ喫煙者は不公平感があるらしい。
これに対して喫煙者からは、非喫煙者も軽い休憩を取るとかすればいい
という声があがっているらしいが、これに対しては異論がある。
例えば、休憩がてらデスクでスマホをいじったりPCで業務と関係のないwebサイトを見ていれば、
さぼってるとみなされて注意されるだろう。
じゃあ席を離れてどっかで休憩しようにも、どの会社にもテラスや休憩所みたいなスペースが
あるわけではない。
給湯室にずっといたら邪魔だし、廊下とかでスマホを触っていたら
取引先の人や社内の偉い人に見られる危険性がある。
【喫煙所ではないけど、社員が休憩できるスペース】みたいのを確保しないと、
非喫煙者がタバコを吸うノリで休むことはできない。
最近はこういう、
『あいつだけが得をしてるからやめさせろ』
的なもめごとが多いような気がする。
『あいつだけ得してるから自分も得させろ』
のほうがまだ建設的な議論ができる気がするが、
やめさせろ論者は自分が損をすることがとにかく許せないらしいので、
相手を引きずり降ろそうと必死なのだ。
しょうもないことで理論の通っていないクレームをつけたり、
無料だからとスーパーの袋詰め台に置いてある袋を際限なく取ったりするようなやつは
まさにこのパターンだ。
自分が努力して上を目指すわけではなく、上にいちゃもんをつけ足を引っ張って
引きずり下ろすことで世直しをした気になり、
下の人間を見て自分はまだマシだと安心するのだ。
他人と比較せず、自分だけの幸せを追求できればそれでいいと思うし、
周りに流されずに生きていければいいだろうが、難しい人も多いんだろう。
【マウンティング】なんて野性味溢れる言葉が使われだしてしばらく立つが、
誰かと比較しないと気の済まない人が増えていることでもあると思う。
勝った負けたとかどうでもよくて、もっとこう、概念的なものにこだわりたい。
自分が洋服とか芸術とか、そっちに興味のある人間で本当に良かったと思う最近。