公共の秘密基地

好きなものも嫌いなものもたくさんある

休まずに休み続ける

クリスマスから年末年始あたりの世間の浮ついた雰囲気が大人になってから好きになった。


若い頃は嫌いだったわけではなくて、単純に日頃から浮わついていたのと、仕事をするようになって年末年始の気の緩みを肌で感じられるようになったのが大きい。


懸案だった出張も終わり、一年目なので満額ではないがボーナスも支給され、あとは休むだけである。


日本人的考えなら一年間頑張ったご褒美として仕事を休んで酒を飲みそうなものだが、年始から宴を催そうという行為は日本人らしくないなと思っていた。


小売りだろうが何だろうが正月は休むべきだと思っているし、昔はどこも店が休みだったため、年末に食料を買いだめする親の買い物について行くのがちょっとしたイベントで楽しかった。


大きな企業が金にモノを言わせて元旦から営業すると、それ以外の店も営業しないと初売りのお客さんを取られてしまう。


間抜けな経営者はあっちがやってるんだしうちもやろうと言い出すが、アホなので具体的なビジョンもなく資本力が違う会社の真似だけさせるもんだから、労働者は時間ばかり削られる。


うちの社長はどこかで『仕事を始める15分前の10分前行動』を原則にしている会社の話を聞いたらしく、大好きな自己満足を満たすために社内に強制している。


要は25分前行動をしろということだが、開始の時間は前倒しにしてでも厳守させるくせに、終業時間は守らんのはどういう理屈なのだろう。


終業時間も厳格に管理するか、早く業務を開始するぶんの金をくれればいいのだが、当然ながらどちらも行われてない。


労働者は定額払えば使い放題のサービスではないことを理解し、人間として扱うべき。


図らずもアホへの愚痴になってしまったが、正月休みの人もそうでない人も、たかが仕事なんで適当にやってればよろしい。


仕事大好きな人もいて、そういう生き方を否定はしないし、むしろぼくには辿り着けない境地なので尊敬もする。


だが、ぼくは働くために生きているのではなく、生きるために働いているので、納得いかんのなら辞めるまで。


戦国時代なら謀反を起こされて経営者の一族郎党皆殺しにされているところなので、どれほど平和的かと感謝してほしいくらいだ。