性癖を暴かれたでござる

ご存じの人も多いだろうが、週刊少年ジャンプで連載中の漫画【アクタージュ act-age】の原作者が逮捕された。
これを受け、本日発売の週刊少年ジャンプ36・37合併号をもって連載が終了することとなった。
バクマンあたりから作画と原作が分かれているスタイルの漫画が増えてきて注目されるようになったが、古くは北斗の拳ダイの大冒険も分業スタイルを採用する作品である。
導入が思いつかなかっただけなので、分業スタイルに触れたことに特に意味はない。


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さかのぼること18年前の2002年8月7日、当時ジャンプで連載を持っていたしまぶーこと島袋光年先生が、女子高生に金銭を渡してセックスして逮捕された。
このときも当時連載中だったしまぶー先生の漫画は打ち切りになったものの、2008年に週刊にカムバックし【トリコ】を8年半に渡って連載することになる。
他にも、ジャンプSQで【るろうに剣心-明治剣客浪漫譚・北海道編-】を連載中の和月伸宏先生が、2017年11月21日に児童ポルノの単純所持で書類送検されたことは記憶に新しいだろう。
和月先生の連載は打ち切りにこそならなかったものの、7ヵ月休載することになった。


実際に手を出したけど、お金を渡して合意の上だったしまぶー先生。
手は出してないけど、児童ポルノだった和月先生。
そして今回の、実際に手を出してしまったマツキタツヤ。

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注目すべきは、マツキタツヤの逮捕が8月8日であることだろう。
しまぶー先生が18年前に逮捕されたときの日付と1日しか変わらず、作品が休載になったジャンプの号数も36・37合併号と全く同じなのだ。
お盆前でお休みを控えていた時期なだけに、羽目を外してしまったのだろうか。


和月先生が書類送検された際に、当時マスコミ各社によって報じられた供述の内容が未だに忘れられない。
和月先生は「小学校高学年から中学2年生くらいまでの女の子に興味があった」のだそうだ。
児童ポルノ法違反はもちろん立派な犯罪であるけど、こんな具体的に性癖を暴露せんでもと、ちょっとだけ不憫に思ったものだ。
事が発覚するきっかけになったのが児童のわいせつビデオを販売していた会社の顧客リストで、それによれば官僚や警察の幹部など、国家の中枢を担う人らの名前もあったそうだ。
和月先生は見せしめとして送検され、あまつさえありありと性癖を公開されてしまったのである。
しかし、「小学校高学年から中学2年生まで」って、範囲指定が完全にプロの所業である。
ぼくはるろ剣の大ファンだし、単行本も全巻持っているが、確かに当時からロリータ趣味を匂わす描写はなくもなかった。


例えば、ONE PIECE尾田栄一郎先生が犯罪に手を染めて逮捕された場合、作品はどうなるのだろうか。
漫画は打ち切りとなりアニメからグッズ、関連作品まで販売停止となると、集英社としてはかなりの打撃になるだろう。
前例があるだけに、いくら売れっ子作家とは言え社会的影響を鑑みると特別扱いするわけにはいかないはずだ。
最終話までのプロットは出来ているだろうから誰かが代わりに書くこともできるかもしれないが、ぼくも含めて尾田先生の絵でないと納得しないファンも多いだろう。
ここ数ヵ月で長期連載や人気作が次々に終了し、【週刊少年ワンピース】と化しているジャンプのためにも、編集部としては尾田先生のケアを最優先にしているに違いない。
作品から漫画を描くのが大好きなことが伝わってくるので、ぜひこれからもメンタルやフィジカルに気を付けてONE PIECEを無事完結まで持って行ってほしい。


個人的には、芸術作品に本人の倫理観や道徳観は関係ないと思っている。
クズみたいな作者から後世に残る芸術作品が誕生することも、一向に評価されない聖人君子みたいな作者もいる。
ミスチルの桜井さんだって売れない時期から支えてくれた奥さんを捨てて不倫相手と再婚しているが、彼の作る歌は相変わらず評価されているし、なんならその事実を知らない人も多いだろう。
犯罪に手を染めるまでいかれると困るが、芸術家が清く正しい人間である必要はない。
和月先生が児ポで送検されたからと言って、今後彼の作品に登場する小学校高学年から中学2年生のキャラクターを色眼鏡で見ないようにすればいいだけだ。


ちょっと気になったんだけど、今週のONE PIECEは巻頭カラーだったんですわ。
麦わらの一味の集合イラストで、しれっとジンベエも混じってたんですよね。
ぼくは単行本派なもので、イラストから本編の展開を想像してちょっと萎えてしまった。
ああいうのは載せる方も見る方も気を付けるべきだなと思うのであった。