公共の秘密基地

好きなものも嫌いなものもたくさんある

日曜日よりのシ者

最近よく耳にする『中の人』という言い方がとにかくしょうもない。


元々はアニメキャラクターや洋画吹替の声優に対して使われていたと思うが、最近は企業の広報担当者や商品の開発者など、表にあまり出ない人の総称のようにも使われている気がする。


『〇〇(企業名)の中の人におススメの商品を伺いました!』とかいう見出しの記事を見ると、その文章を書いたお前は一生表に出てくんなと割とイラっとする。


文章を書いたやつの、ここ笑うところですよみたいな顔が浮かんできて寒気がする。


アニメや映画の登場人物はフィクションの存在であって、着ぐるみの如く実は中に人がいたんですよというニュアンスで声優に対して使うのなら、中の人という言葉は成立する。


だが、企業の広報担当者も商品の開発者も実在している人間なので、その人の中には何も入っていない。


腹の中に寄生生物でも飼ってるみたいで気持ち悪い。


ダウンタウンの松ちゃんが言っていたけど、お笑いは意外性のものなので、油断してたらこんなおもしろいこと放り込まれたというのが笑いに繋がるらしい。


勝手に中の人にされてしまった誰かは登場前から既に一回スベってる感じにされてしまうので、結局は書いたやつのキッチュでウィットな自分アピールに付き合わされているだけになる。


「中の人です!どうぞ!!」と言われて誰がおもしろいことを言えようか。


せめて登場前にこんなもんかと侮らせて、主役である取材対象においしいところを譲ればいいものの、中の人って言いたいだけの間抜けなライターのせいで最初からオチてしまっている。


しょうもないやつがいくら捻ってもしょうもないことしか出てこないのだから、中の人のお膳立てでもしておけばいいのだ。