公共の秘密基地

好きなものも嫌いなものもたくさんある

9月に読んだ本

前回の予告通り、9月はBLEACH全74巻を読むのに費やしたので、9月に読んだ本と言いつつBLEACHの話しかしない。
もっと読むペースを上げれば他のも読めたかもしれないが、せっかく所有できたのだからじっくり向き合いたかったのだ。
原作・そして現在放送中の千年決戦編のネタバレがあるので注意で。


↓先月分↓
mezashiquick.hatenablog.jp


↓今回読んだもの↓

BLEACH 1-74


そもそも連載中からBLEACHは大好きだった。
台詞や固有名詞の圧倒的センス、コマ割りのスタイリッシュさ、白と黒しか使っていないのに世界に色があるように見せる画力、吹き出しまでも駆使した動きのある絵。
キャラクターデザインも魅力的で全てのキャラが強烈な個性を有しているし、ただカッコいいだけではない何とも言えない引力が存在する漫画だ。
単行本は持っていなかったものの、護廷十三隊各隊の隊長・副隊長・席官・一般隊士くらいは把握しているし、破面・完現術者・滅却師等もバッチリだ。
もちろん好きな鬼道や斬魄刀も部門別(解号・能力・形状など)に挙げることができる。
BLEAC愛好家に話を振られても返せるくらいの対応力はあると思っている。
BLEACH展にも行った。
ここまでのポテンシャルを秘めていながらどうして漫画を持っていなかったかと言うと、単純に74巻もの単行本をしまうスペースがなかったのだ。
我が家には既にONE PIECEが全巻あり、ONE PIECE以外の漫画もそれなりにある。
あと、本棚を買うための諸々の行動がめんどくさかった。
古い本棚を撤去し、自治体の定めに従って処分し、新しい本棚を購入し組み立てるまでの流れは乗り越えるまでの壁が多すぎるのだ。
ところが、前述したBLEACH展しかり、千年血戦編アニメ化しかり、BLEACH熱が盛り上がってきたところであったため、せめてアニメ化までに全巻読んでおかねばと思って重い腰を上げて本棚を購入したのだ。

  • 憤慨していること

昔、ジャンプで連載されていた『セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん』という漫画がある。
自分を形作った漫画のひとつに入る作品なのだが、それを言うと「チョッチョニッシーナマッソコブレッシュエスボグリバンバーベーコンさん」を自信満々に言ってくる奴が嫌いだ。
まず、あれを言えたところで自慢にもならないのだ。
支離滅裂なようで語呂や言葉のテンポが良いので覚えやすいワードであるため、諳んじることは難しくない。
うすた先生はそこらへんの絶妙なオリジナル言語を考えるのが本当にうまい。
「チョ☆チョニッシーナマッソコぶれッシュ☆エスボ☆グリバンバーベーコンさん」(以下、略称である”ポエム”とする)と書けてこそ覚えたと言えるのである。
こうした発言に対して「向こうから歩み寄ってくれてるのに」と言うやつもいるが、このケースに限ってそんなことはまずない。
もしも相手がこちらの話題に歩み寄ろうと思ったり、マサルさんのことが好きだったりするならば、好きなキャラクターやエピソード、アニメの話から入るはずである。
初手からポエムの正式名称をドヤ顔で披露することはない。
この例はBLEACHにも当てはまるところがあり、BLEACHが好きだと言うと、自信ありげに黒棺の詠唱を披露してくるやつが腹立つ。
自分の知識をひけらかしたいのと、「BLEACH好きな人ってこれ言っとけば喜ぶんでしょ」的な浅薄な考えが見て取れる。
こういうやつは往々にして、紅の豚のセリフを「飛べない豚はただの豚だ」と間違って覚えているような薄っぺらいやつだ。
BLEACHには名言やスタイリッシュな名場面が多く、中にはネットミームとして広く知れ渡っているものもある。
そして、作品を称するときに賞賛の中にどことなく嘲りが入った「オサレ」という言葉が用いられる。
BLEACHを評するときに「オサレ」を使うやつは個人的にファンではないと思う。
別に、ネットミームになっていたりネタになっている分にはいいのだ。
そこから作品に興味を持つ場合もあるし、とっかかりは何でもいい。
(だけどYoutubeのコメント欄でBLEACHのセリフを引用して陳腐なコメントをし、うまいこと言ったと悦に浸ってるやつは死んでほしい)

  • BLEACHと向き合って思ったこと

前々から思っていたのだが、BLEACHの主人公である黒崎一護はいまいち頼りない。
悟空やルフィやナルトなんかと比べても、「あいつが来たらなんとかしてくれる感」がとにかく薄いのだ。
同じ作品で言っても、浦原やマユリや剣八のほうがよっぽど頼りがいがあってジョーカー感がある。
【①強い敵が出てくる → ②新しい力に振り回される → ③みんなを守れなくてへこむ → ④修行する → ⑤力を使いこなして仲間のピンチに駆けつける → ①に戻る】
一護は大体上記の流れを繰り返しており、そしてめっちゃ強い敵にはあからさまにビビったり諦めたりしている。
彼に頼りがいを感じない理由は何なのかと長年考えていたのだが、今回の全巻一気読みでその謎が解けた。
一護はどんな力を手に入れても、どこまでいっても「人間」なのだ。
作中でこれに言及していたのは意外にも同じ人間ではなく破面であった。
32巻に収録されている283話において、グリムジョーと戦闘中の一護を見て怖がっている織姫に対してネルが「一護は人間。なのに死神になって仮面までかぶってあんなデタラメな力使って苦しくないわけがない。だけどあんたのために戦ってる。」(要約)と言うのだ。
一護は人間だから完璧ではないし、弱さもある。
最終話で藍染「人はただ生きるだけでも歩み続けるが、それは恐怖を退けて歩み続ける事とはまるで違う」と述べているが、これを体現しているのは他でもない一護なのだ。
強敵に恐怖を覚えたり絶望したりしつつも、みんなを守るために"勇気"を振り絞って立ち向かった彼は、東仙の言葉を借りるなら「戦いを怖れるからこそ、同じく戦いを怖れる者達の為に剣を握って戦える」存在だと思う。

  • 千年血戦編アニメ感想

ストーリーは当然分かっとるんでどんなふうに魅せてくれるか期待していたけども、全体的にスタイリッシュで最高だった。
最初の戦闘シーンでは原作では使用していなかった技を各々がノリノリで披露し、一護に至っては張り切って卍解までしていた。
キャラ同士の回りくどい掛け合いを見ていると、BLEACHが帰ってきたんだなあと実感する。
原作になかった演出として、一護VSイーバーンのくだりで一護が卍解を使おうとする際に雀部さんの台詞を間に挟むことで、今から卍解を奪われそうになる男と既に卍解を奪われた男の対比になっていたのは緊迫感の演出としてよかった。
BLEACH展のテーマソングをフルバージョンで使った特殊EDは、あの場に赴いた人間なら誰しもがニヤッとしたことだろう。
次回予告に単行本の巻頭ポエムを引用しているのも嬉しかった。
毎回ポエムを引用するのか、節目の大切な話ごとに引用するのかは定かではないが、近いうちにキルゲ(CV.山ちゃん)の「軍勢ゆきゆきて喇叭を吹く」が聞けると思うと楽しみでしょうがない。
アニメ版のBLEACHは所々しか見てないけれども、次回予告のノリが合わなかったので予告は毎回ポエム形式にしてくれると喜びます。
以前のアニメ版は長期アニメにありがちな残念作画が目立つことがあったので、千年血戦編はこの調子で最後まで駆け抜けてほしい。
久保帯人先生、アニメ化で忙しいと思いますがBURN THE WITCHの続きも待ってます。

  • いろんな好きなもの

最後に、BLEACHの中で好きな○○を挙げて終わりにする。

【好きなキャラ】
たつきちゃん

●夜一

●リルカ

久保帯人先生の描く気の強い女性はどうしてあんなにも魅力的なのか。
あとはBURN THE WITCHのニニーちゃんも良い。


【好きな鬼道】
●縛道の七十七 天挺空羅「黒白の羅 二十二の橋梁 六十六の冠帯 足跡・遠雷・尖峰・回地・夜伏・雲海・蒼い隊列 太円に満ちて天を挺れ」

●破道の六十三 雷吼炮「散在する獣の骨 尖塔・紅晶・鋼鉄の車輪 動けば風 止まれば空 槍打つ音色が虚城に満ちる」

●四獣塞門「軍相八寸 退くに能わず・青き閂 白き閂 黒き閂 赤き閂・相贖いて大海に沈む 竜尾の城門 虎咬の城門 亀鎧の城門 鳳翼の城門」

同じ語感の単語が羅列されている詠唱が好き。


【好きな斬魄刀
●紅姫

●神鎗

●疋殺地蔵

●聖哭螳蜋

●鉄漿蜻蛉

●逆撫

好きな斬魄刀については解号・形状・能力・卍解など部門ごとにそれぞれあるものの、ひとまず挙げるとしたらこのあたり。