公共の秘密基地

好きなものも嫌いなものもたくさんある

泡の数だけ愛してる 後編

前回の続き。

mezashiquick.hatenablog.jp

今回は具体的なお菓子作りのくだりに入るわけだが、一応注意点がある。
人によっては食欲が失せる表現があり、特に集合体恐怖症の人は要注意の描写もあるので閲覧は自己責任で。


電通の広告活動のたまものなのか、ちょっと前から昔ながらの固めのプリンについてのトピックをよく見かけるようになった。
固めプリンがおいしい喫茶店の特集を目にすることが増え、コンビニでも手軽に買えるし、ちょっとネットを漁れば固めプリンのレシピがたくさん出てくる。
あるとき、プリンを作ってみた人のブログを見る機会があったのだが、材料も道具も手間も少なく済みそうだったのでこれでプリンが作れるのなら安いものだと思い立った。
念のため類似のレシピをいくつか調べてみたのだが、どのレシピも似たり寄ったりの材料や工程だったので、どうもぼくでも作れそうである。


negineesan.hatenablog.com

www.hotpepper.jp

参考にしたレシピはこちら。
鍋で作れるというのが非常に魅力的だ。
このレシピから我が家に足りないものを導き出すと、

  • 泡立て器
  • ホーローのバット
  • 茶こし
  • バニラエッセンス
  • ラニュー糖

となる。
まあ初期投資としては何とか許容範囲だし、製菓目的以外に使えそうな器具もある。
プリンのメイン材料となる卵はお菓子に使ってもよし、日常の料理にもよしという優等生だ。
茶こしは急須についているやつではどうも心もとないので買うことにした。
卵を混ぜる際に空気が入るとプリンに気泡が発生する原因になるらしいし、まあ他のことにも使えるだろうと思って泡立て器も購入。
バニラエッセンスとグラニュー糖はお菓子作りにしか使えないであろう、融通が利かない材料の代名詞なのだけれど思ったより値段が安かったので我慢して購入。
そしてホーローのバットだが、推奨サイズの品が我が家の鍋やフライパンにギリギリ収まらず蒸す工程に使えないため購入はやめた。
調べてみると、耐熱のジップロックやタッパーでも作れんことはないらしい。
上でリンクを貼ったブログの人はジップロックで作っているようだし。
鍋の底にふきんやお皿を敷いて上にタッパーを置いて蒸しているレシピもあったので、そちらに倣うことにした。


さて、ここからいよいよお菓子作りに入るわけだが、詰めの甘いことに製作過程の写真を撮るのを忘れていた。
これブログになりそうだなあと思ったときには、既に蒸したものを冷蔵庫に入れ終わった後だったのだ。
まあ作業手順は貼ったブログのリンクを参考にしてもらいたい。
印象に残っているのは、プリン液を茶こしで濾す工程だった。
必要な工程なのかと疑問だったのだが茶こしにドロドロの物体が溜まっていくのを見て、茶こしに引っかかる滑らかでない液体がこんなに含まれていたのが驚きで、なんか精子みたいだなあと思った。


まずはこちらが完成品。
600mlのタッパーで作ったので結構な容量である。
卵のニオイが強く素朴な香りで、プリン感は思ったよりなかった。

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次は横から見た図、一応閲覧注意。
これがプリンの口当たりを左右する気泡(す)と言うらしい。
卵を泡立てるとき、濾したプリン液をタッパーに注ぐとき、蒸すときなどは注意しないと気泡ができる原因になるとレシピにはあった。
見ての通りタッパーの底辺に気泡が集中しているが、原因は蒸す工程にあるだろう。
というのもタッパーの下に小さめのお皿を敷いて蒸していたのだが、そいつが下からの熱でガタガタ震えていたのだ。
その振動が気泡の原因なのではと思っている。
それでは、ホーローのバットでは振動は伝わらず気泡はできにくいのだろうか。
ここは改善の余地がありそうだ。

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断面図。
真ん中あたりの断面なのだが、どこもこんな感じだったので気泡はまんべんなく存在するのだろう。
気泡が入ると口当たりが悪くなるとのことだったが、舌がバカなのでいまいちよく分からなかった。
それよりもグロテスクな見た目になることのほうが問題だ。

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味の感想だが、正直可もなく不可もなくというところだ。
まずくはなかったが、もう一回作るかというと微妙である。
今回の反省点を踏まえて改良を加えたとして、劇的に味がおいしくなるかというとそうはならない気がする。
さすがにプリンをタッパー一杯食べるのはしんどいので、ホイップクリームやチョコソースがあるといいかもしれない。
蒸し過ぎたのか焼きプリンみたいな食感だったので、蒸し時間はもう少し短くてもよさそうだ。
あとは地味にカラメル作りが難しかった。


しかし、案の定バニラエッセンスとグラニュー糖が余ってしまった。
ラニュー糖はレモンのハチミツ漬けに使うといいらしいが、ぼくは運動部のマネージャーではないのでそんなものを作る予定はない。
バニラエッセンスもレシピにある分量が「○○cc」とかではなく「○○滴」という単位だったため、頻繁にプリンを作ったとしても果てしなく余りそうだ。
チャーハンに入れるわけにもいかないし、どうしたものだろうか。
パック寿司とかについてくる魚の醤油差しくらいの容量のバニラエッセンスを販売すれば売れると思う。
お菓子を作れる男性は意外性があって素敵だと教えてもらったので、今後も手軽に作れるレシピがあったら挑戦するつもりだ。