公共の秘密基地

好きなものも嫌いなものもたくさんある

気分しだいで責めないで

ポップスのイントロが短縮傾向にあるというのはご存じだろうか。

www.afpbb.com

この記事によれば、「(音楽を聴く)環境をめぐる競争がこれほど激しくなれば、アーティストができるだけ早く聞き手の興味を引こうとする」とのことだそうだ。
音楽を手軽に聞けるサブスクリプションサービスが一般的になったことで、様々な音楽に触れる機会が圧倒的に多くなった。
選択肢が増える一方で、自分に合わないなと一瞬で判断されてバッサリ切られることもある。
これだけ娯楽が多い世の中だと一枚のCDをじっくり聴き倒す時間がないのかもしれないが、AメロBメロをすっ飛ばしていきなり「こなあぁぁぁ!!!ゆきいぃぃぃぃ!!!!」では心臓がキュッとしてしまう。


どっかで見たことがあるが、現在恋人のいる男女の割合は、男性に比べて女性が1.5~2倍ほど高いらしい。
めんどくさいのでエビデンスは貼らないが、まあそうだろうなと思う人もいるだろう。
これが何を示すかというと、複数の女性と同時に交際する男性が多いということだ。
だから女性の方が恋人ができやすくセックスもしやすいし、乳首も同世代の男性と比べると黒く、恋愛経験も男性より上なのだ。
これは別に僻んでいるわけではなく、純然たる事実として横たわっていることである。
男性は妊娠の可能性がない故に不特定多数とセックスをすることへのリスクが低く、性欲的にも禁欲生活が続くと正常な判断ができなかったりする。
そのため、そんなに好きな女性でなくてもセックスはできるし、軽い気持ちで付き合う人も多いことだろう。
ハイスペックな男性と宇宙怪獣のような女性が何かの間違いで関係を持つことがあるのはそういうことだ。


ある女性が、「女性は毎日が前戯」と言っており、その一言がずっと心に残っている。
正直、最初に聞いたときには全く意味が分からなかった。
なんかいやらしい響きだなあと感じ、毎日が前戯ということはこまめに尻でも触っておけばいいのだろうかと失礼ながら思ったりもした。
そして、数日考えてやっと意味が分かったので発表する。
「女性にとって、身体だけ求められるのは苦痛」ということなのだと思う。


前述したように、男性はそんなに好きでない相手やワンナイトでのセックスに対してハードルは低い。
関係性の構築されていない相手とのセックスが容易ということは、セックスに対して精神的な繋がりをそんなに重視していないとも言える。
もちろん恋人や配偶者相手だとまた違ってくるとは思うが、女性に比べると男性のセックスは性欲解消の意味合いが大きいのではないか。
一方の女性はセックスをコミュニケーションの一環と捉えている人が多いので、セックスに至るまでの心情や雰囲気を気にする。
「セックス」と直接的な言い方をせずに「いちゃいちゃ」「夫婦の時間」「なかよし」などと濁して言うのも、ムードを重視してのことなのだろう。正直ちょっと笑えるが。
パートナーとのセックスレスに悩む女性が多いのは、自分が女性として見られなくなる不安感もあるだろうが、相手とのコミュニケーションを喪失した気分になるからというのもあると思う。
「言わなくても分かるだろう」思考の男性だと、長らく一緒にいるパートナーと密にコミュニケーションを取らなくても阿吽の呼吸で分かってくれているだろうと思ったり、そもそも今さら気恥ずかしくてストレートな愛の言葉を言いたがらなかったりする。
そのため、セックスによる心の交流をないがしろにしてしまうのだ。
まして、性欲解消型のセックスをする人であれば、散々あれこれやってきたパートナーの肉体に飽きてくるだろうし。


しかし、ごくまれにムラっときて男性がパートナーの肉体を求めたとき、女性としては「嬉しい」と思うのではなく、「何を今さら」と思うのかもしれない。
普段は無関心なくせに、性欲が湧いたときの発散のためだけに自分の肉体を都合よく使われていることに憤慨するのだ。
久しく会話をしていなかった父親から急にキャッチボールに誘われたら戸惑うように、コミュニケーションの欠如した状態でのセックスでは困惑や嫌悪感が先行して濡れないのだと思う。
愛情をもって自分に接してくれるからこそ、女性もプレイに熱が入るし、相手により気持ちよくなってほしいと思うものだ。
つまり、普段は冷たかったりロクに相手もしてくれないような男性に、セックスのときだけ積極的になられても女性は乗り気になれないのだろう。
日常的に愛情を伝えているのならともかく、いつもはパートナーのことを単なる同居人くらいにしか見ていないくせに、ムラムラきたときだけ女性として扱われることに納得がいかないのは何となく分かる。


男性は「出会って○秒で合体」みたいのが好きなので、勃起したら即挿入みたいなセックスをしたがる人もいる。(暴行とかそういうのではなくて)
女性に肉体当てで迫られてもあまり悪い気はしないというか、むしろありがたくチンコを賃貸する思考の人が多いと思うし、機会があるかどうかは別にして少なくともぼくはそうだ。
そうやってやすやすとチンコを貸す男性が多いから、物件の股貸し又貸しやシェアハウスのような賃借契約が横行し、複数の女性と同時交際する男性が誕生するのだ。
極端な話、普段は男性に無関心な女性がセックスのときだけ積極的になったとして、「ギャップがエロい」と前向きに解釈することだってあり得る。
「男性」「女性」と一括りにされることに納得のいかない人もいるだろうが、まあ一般論ではなく所感ってことで。


ぼくもどちらかと言えばムラっときたらガバっといくタイプのセックスが好きで、それに応じてくれた女性も過去にはいたのだが、彼女が嫌々合わせてくれていたのかと思うと申し訳ない。
たぶんAVの見過ぎなのだと思う。
ただ、性欲が強い女性がいいなと思っていることに変わりはない。
女性にも性欲があることはもちろん承知しているが、当然個人差もあるだろうから、自分のエゴを相手に押し付けないようにしたいものだ。
ちなみに、勃起したら即挿入タイプのセックスが好きな男性は「非日常感」が好きなだけなので、それが「日常」になってしまうと途端に没交渉になる。
女性が自宅でキッチンに立つ姿、普段着でくつろぐ姿、同じ布団で寝ている姿など、手の届く範囲にあり、かつ性的なことをしても罪に問われない(であろう)女体にムラっとしているだけなのだ。
ぼくとしては前奏を長く取る中島みゆきタイプで始めつつ、爽やかなAメロや甘いBメロを囁く小沢健二の如くに進行し、サビはエロティカ・セブンでばっちり締めたいところだ。