公共の秘密基地

好きなものも嫌いなものもたくさんある

ケツを拭く紙にもなりゃしねえぜ

近所の薬局はたまに、どれか1商品が15%オフになるクーポンを配布している。


対象外商品はあるものの、ぼくが日常的に購入する商品は
基本的に割引が適用される商品のようだ。


何円以上購入したらもらえるとか、詳しい条件はよく分からないが、
大体いつもくれるので助かっている。


店員さんはいつも商品を袋に詰めるとき、クーポンを一緒に入れてくれる。


ぼくはレジ袋が必要ないときには辞退するようにしているのだが、
そうすると結構な確率でクーポンを入れてくれないのだ。


店員さんの中では、商品を袋に詰めることとクーポンを入れることはセットの行動のため、
ペアの片方である袋を用意しない場合、もう片方のクーポン封入動作を忘れてしまうのだろう。


クーポンはレジの横に置いてあるので、客からも視認することができる。


もしかしたらクーポンをもらうための最低購入価格が設定されているかもしれず、
歯ブラシ1本とかを買った場合は条件を満たさないかもしれない。


ただ、袋は必要ないが高めの日用品を購入した場合などは、クーポンがもらえないわけはないので、
『クーポンってもらえないんですか?』と聞けばいいのだが、
図々しくなりきれないぼくのデリケートさというか、内弁慶感が出てしまってもらい損ねてしまう。


今はエコが声高に叫ばれている時代である。


大手スーパーでは以前からレジ袋は有料になっているし、
無印良品ユニクロもレジ袋の有料化に踏み切った(ユニクロは延期になったが)


このご時世に、店員から聞かれる前に『袋いりません』とハッキリ主張できるぼくにこそ、
クーポンを進呈してしかるべきではないか。


袋が不要なことは主張できるのに、クーポンが欲しいことを言えないのは非常に情けない話ではあるが、
自分の欲求を口にすることを憚ってしまう妙なプライドがあるのだろう。


ぼくはそこらの老人のように、何でも効率化・マニュアル化の風潮を否定しているわけではない。


丁重に扱われたかったらそれなりのお店で買い物をするし、安く商品を提供できるということは
どこか他の部分でコストカットがされているのだ。


だから、袋が不要だと客から言われた店員さんが、セット動作であるクーポンの封入を失念してしまっても
過剰に責め立てたりクレームを言ったりするつもりはない。


まして、ドラッグストア店員は最近、マスクやトイレットペーパーの品薄問題で疲弊していると聞く。


そんなときに、クーポンの問題で精神を消耗させてしまうのは申し訳ない。


でもぼくは人間が小さいので、クーポンを入れてくれない問題はコロナ騒動以前からだったよなあと
思いながら、今日も袋いりませんと言う。